人から好かれる会話術
それでは、実際に人から好かれるためには、どのような会話術を身につければ良いのか、具体的に見ていきましょう。
相手を上手に立てる〜主役は「相手」〜
人から好かれる会話術の大きな柱となるのは、「相手」を立てることです。
自分の話をしすぎてしまう人は特に「自分の話をしない」と考えるくらいで丁度いいかもしれません。
会話とはどちらかが一方的に話すのではなく、「会話はキャッチボール」という言葉もあるように、お互いに寄り添って成り立っています。話しているうちに自分にも話題が振られることがあるので、どちらかの話だけで終わることは少ないですよ。
もし、「相手」を立てるがの苦手な場合は、
・会話の主語を「相手」にする
などしてみてくださいね。
吹き出し:自分の話にスポットライトが当たるのは嬉しいですよね
最後まで聞く姿勢を示す
会話力のある人の共通点は「聞き上手」です。この「聞き上手になる」ポイントとしては、最後まで話を聞くということとも言い換えられます。
会話をしている中で
・まだ話終わっていないのに意見を聞かされる
・言いたいことを言えずに話が終わる
なんて続いたら「この人とは話したくない」と目の前の人と会話をすることを放棄してしまう気持ちが芽生えますよね。
全部聞いてくれる誠実な相手には、大きな信頼を抱きますし、逆にその相手の話なら何でも聞こうと思えるものです。何より、アレコレと思ってることを全て吐き出せれば、ストレスが発散できて気持ちがスッキリしますからね。
相手の思いや考えを余すことなくキャッチして、上手く優越感を持たすことができれば、その結果は、必ずポジティブな態度や心遣いとなって自分に返ってきます。この会話術が身につけば、どんな相手でも驚くほどやりやすくなりますよ。
笑みとうなずきを忘れない
相手の話は笑みを絶やさず、そしてうなずきながら聞きましょう。笑顔は、好感を持っている証として伝わるので、そういう相手には心が許せて話しやすいと感じるようになります。

笑顔で話を聞いてくれる人にはついつい話しすぎてしまいます
楽しそうに話を聞いてくれると「この人は、いい人だなぁ」と好印象を抱いてもらえるようにもなるでしょう。しかめっ面で聞かれたのでは、気疲れしてしまい、話す気も失せますよね。
また、うなずくというのは、「自分の話が理解されている」「共感してもらえている」という安心感と自己肯定感をもたらすので、より深く本音が引き出せることもあります。
気持ちが近くなれば、いつもより踏み込んだ会話ができ、その人との間に今までになかった特別感が生まれて、距離がグッと縮まることがありますよね。上っ面だけの会話では、本当の良い関係が生まれることはまずありませんから。
肯定するワードを複数持っておく
これは上記の「うなずく」の応用編です。
うなずいて共感していることを示しつつ、それをさらに強調するために、「わかる、わかる」「そうだよね」「君もそうなの、自分だけかと思ってたから安心した」と相手を肯定する言葉をスムーズに使えるようにしておきましょう。
肯定された相手は、自己肯定感が増すためテンションが上がり、一瞬で話し易い空気が漂います。料理に例えると、とっておきのスパイスを加えるようなものです。この会話術を会得すれば、面白いほど話が盛り上がるようになるでしょう。
会話の途中で上手にリアクションを入れることが「楽しい会話」になるポイントですよ。
会話で注意する点〜楽しい時間を過ごすための会話術〜
会話上手な人は、相手と楽しい時間にするために、「相手が嫌な思いをしない」ようにも心配りしています。どんなことに気をつければいいか見ていきましょう。
相手が聞かれたくないことには触れない
相手が、これは聞いて欲しくない、触れないで欲しい、と思っていることにはあえて知らないふりをしたり、話題をそらしたりするのも大事な会話術です。
相手の都合や置かれているデリケートな状況を無視して、ずけずけと踏みこんで話をすると、間違いなく嫌われますよ。
知らないで「話してほしくない」ことが話題になってしまうこともありますよね。そこから軌道修正するためには、相手の声のトーンや表情を見て「話題を変えた方がいいか」判断するようにしてみてください。
拒否されていると思わせない
ヒトは、自分のことを受け入れてもらっていない、と感じると話をしたくなくなるものです。
相手を拒否してしまうのは2パターンあります。
・態度で否定する
会話で違う意見だった場合でも、相手の話を「そう考えるんだ、なるほど」など一旦受け入れてから自分の意見を話すようにしましょう。
また、話しかけられたら、相手の方に向き直って話を聞く態度を示すと「聞く気持ちがある」と伝わりますよ。
相手との関係性を正しく把握する
相手との関係性を無視した会話は、人間関係を破たんさせるリスクがあります。
例えば、上司や先輩にタメ口で話すとか、出逢って間もない人に妙になれなれしく話しかけるなど、です。自分は親しいと思い込んでいても、相手はそこまで思っていないこともあるでしょう。その距離感を勘違いして、的外れな話し方をすると厄介ですよ。
これは先にお伝えした、誰もがもっとも大切にしている「自尊心」を傷つける行為で、下手をすると2度と口をきいてもらえなくなる可能性すらあります。
そうならない様に、相手と自分との距離や関係性を、冷静に、客観的にとらえることを常に意識しましょう。好かれる人というのは、相手が「どのくらいの距離感で話すと心地いいか」を判断するのがとても上手です。



これはその人のキャラクターや相手との関係性もあるので、上手にしている人のマネをしてもうまくいかないこともあります。きちんと相手と自分の関係を把握しましょう
自分が正しいと思い込まない
自分が正しいというスタンスで会話をすると、相手の話を決めつけて聞いてしまうので、本当に言いたいことや気づいて欲しいと思っている大事なメッセージを聞き逃す可能性があります。
そして自分は間違ってないと思い込んでいると、相手の話を奪っては独りよがりの会話となり、知らず知らずのうちに上から目線になって、単なる自慢話で終わってしまうことにもなりかねません。
自分の考えや経験などは一旦横におき、フラットな気持ちで耳を傾ける姿勢は、とても大事な会話術の一つなんです。
しかも時には、自分の方が間違っていたことに気づいて、ヒヤヒヤするものの恥をかかずにすむこともあるんですよ。
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