「好きなものをやりなさい、勉強はしなくていいから」
これはわたしが小学生のころ、父から言われた言葉。
この言葉を聞いて思うことは、きっと人それぞれかもしれません。あのころ小学生だったわたしは、どうだったかというと。
好きなものかあ、、、なんだろうなあ。もうなんで毎回いつも自分で決めなきゃいけないんだろ。将来とか全然わかんないしなあ。あーあ、わたしもなんかこれやりなさいって、決まったレールがあれば、楽なのになあ。。。
とか、内心思っておりました。
しかしこの言葉を聞いたときから、わたしの長きに渡る「好きなものがわからない」迷走期は、静かにはじまっていたのです。
「好きなものがわからない」迷路にはまりこんだ私は、振り返ると白目むきそうになるお金と時間とエネルギーを「好きなもの探し」に注ぎ込んでいきました。
そのなかには、これ好きかもしれないと思いやってみるものの、たいしてそうでもなかったものや、ずっと「わからない」と思っていた好きなものは、20年以上自分の身近なものとしてあったのに、つい最近まで気づいてなかったことも。
気がつけば好きなもの探しに関して、総額600万円くらいはかけてたよ。びっくりですわ。
でも、そのおかげで「好きなもの」と「ニセの好きなもの」との違いや、「好きなものがわからない」の「わからない」がうまれる理由などを理解していき、今はその「好き」を全肯定して楽しんだり、仕事にしつつあります。
今回はそんな迷走話ふくめ、好きなものがわからない難民のみなさまに、わたしが好きなもの探しに、20年と600万近く費やして、ようやく分かった「好きなものがわからない」となる理由。
さらに本当の好きとニセモノの好きの違い、好きを仕事にしたいと考えたときに気をつけたいこと、など「好きなものがわからない」にまつわるエトセトラをお伝えします。
読んでいただくなかで、自分の好きなものに気付けるヒントとなれば、心より幸いです。
目次
始めに言葉ありき。ということで抽象的な「好き」はまず具体的にしてみる
さて、そもそも「好き」ってどういうことなのでしょう。
「好き」って1人ひとり違うもので、さらに状態や感覚を表すものなので、どうしても共通の定義で認識していないと、それぞれの解釈になってしまいがちです。
この「好き」ということの定義を明確にしておくことで、自分の「好き」を見つけたり気づいたり認めたりするうえで、判断基準になるので実はとっても大事なんですね。
なので、ここであらためて「好き」ということと、「好きなもの」という定義についてまず確認しておきましょう。
【好き】出典:デジタル大辞泉(小学館)
●心がひきつけられること。気持ちにぴったり合うさま。
【もの】出典:goo国語辞典
● 空間のある部分を占め、人間の感覚でとらえることのできる形をもつ対象。
㋐物体。㋑商品。また、その質。品質。㋒着物。衣服。㋓食物。
と、ちょっとこれだと分かりにくいので「好きなもの」の再定義してみます。
【好きなもの】
① 理由はわからないけれど、その対象に対して心がどうしようもなく惹かれてしまうもの。
② それに関わっているだけで、心がうきうき、幸せな、いい気分になるもの、わくわくしちゃうもの。
③ 気づいたら時間を忘れて没頭しちゃうもの。お金やエネルギーをかけてしまっているもの。
④ 自分がそれによって、エネルギーが湧き出てくるもの。
こんなふうに定義を明確にすると「好きなもの」って、とってもシンプルな感じがしませんか。これに当てはめていったら、好きなもの、なんて実はたくさん見つかるような気がしちゃいますよね。
でもなぜか、それが「わからない」と思っている人は本当に多いです。(わたしもそうでしたが)
わからなくなる原因をひもといていくと、実は「わからない」と思い込んでいただけで、ほんとは好きだったのかも、というのが見えてくることがあります。
逆に「好き」だと思い込んでいたけれど、じつは違ったかもなんてものも出てくるかもしれません。
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