非常に残念なことに、日本人は自己肯定感や自己評価が低いと言われています。自分の事を責めたり、他の人と比べたりして、落ち込んだ経験は誰しもあるのではないでしょうか。
かくいう私も、人と自分を無意識に比べてしまい、上手くできない自分に対して、一日の中で幾度となく『はぁ…』とため息をついていました。
ある時、友達との何気ない会話の中で
natsuちゃんは自分が好き?
と尋ねられ『うん、好き!』と答えられない自分がいて、その質問に戸惑ったことがあります。
曖昧な答えをした私に比べ友達は
私は大好き!自分のこと好きじゃなかったら、誰も私のことを好きになれないよね!
と笑顔で答えていて、衝撃を受けました。
『この状況を打破したい!』と思い、自分のことが好きな人を観察したり、話を聞いていくと、自己肯定感が高く、自信を持ち、楽しく過ごしていることがわかったのです。
それに気付いたものの、『自分が好き』って、口が裂けても言えない私がいて、なぜ『自分が好き』と言えないのか考察していくと、それはいくつかの原因がありました。
そんな私でしたが、今は自分が好き!
それを解決できたのは『自分が好きな人』から教わった事をしていく中で、少しずつ意識が変わり『自分が大事』と思えるようになったからです。
そこでこの記事では、私の体験談を織り交ぜながら、『自分を好きになれない原因』や『自分を好きになる方法』を伝えていきます。
自分を好きになれない理由はコレ
[みんな自分が好きだった]意識が変わってしまった理由
日本は謙遜することが美徳とされる文化があり、また、自己肯定感が低い方が多いので、『自分のことが好きですか?』と尋ねられると『いいえ』と答える人が多くいます。
そもそもどの人も『自分が好き』だったのに、なぜ自分を好きになれなくなってしまったのでしょうか。
それは、今までの道のりのいろんな経験が原因で、『自分を好きと思えない』と感じるようになってしまったからです。
どういうことかと言うと、この世に生まれてきた赤ちゃんはたくさんの愛を受けて育てられます。
ひとりで着替えられなくても、お食事をこぼしても、何をしても可愛いと全てを肯定されて育てられます。その状況で自分が嫌とはなりませんよね。
でも、成長とともに周りとの関わりが増えていく中で、人と比較したり、嬉しくない言葉を受けたり、いろんなことを経験をすることで、心に引っかかりができて、自分を好きと思えなくなってしまうのです。
理由① 人と比較してしまう
周りと自分を見比べて
・同期より仕事ができない
・友達より収入が低い
など、仕事やプライベートで常に自分と人とを比較して、『自分はダメだ…』と思っていると、なかなか自分を好きにはなれません。
比較することで、刺激になり切磋琢磨していけるのであれば、成長していけますが、自分を責めるだけになってしまうのは、自分を好きになることから遠のいてしまいます。
理由② 完璧主義で、できないことに意識がいっている
完璧主義の方は向上心があって、成長していこうといろんなことを頑張っている素敵な面がたくさんあります。
でも、その完璧さが度が過ぎてしまうと、心が辛くなってしまい、自分を認めることができません。
頑張っている自分を責めてしまうのは苦しいですよね。
ほとんどのことができているのに、できなかった事に意識がいき、できない自分として認識していってしまうのです。
そうしていく中では、自分のことを好きにななりにくくなってしまいます。
理由③ 嬉しくない言葉や体験から思い込んでしまった
あなたが周りの人と比較しなくても、勝手に周りが比較をしてきたことはありませんか。
その時に言われた言葉が心に刺さり、悲しい気持ちになったり、傷ついたりした経験があると、『自分ってダメなのかな…』とネガティブに捉えてしまう場合があります。
周りから言われたことにショックを受けたり、気にしていなかったことが気になるようになったりすることで、自分自身を肯定できなくなってしまいます。
何かを言ってくる人って、少なくともあなたに対して羨ましい気持ちがあるんですよ!無関心が一番怖いこと。だから関心はあるってことですね。
理由④ 育ってきた環境の中で、厳しいしつけや教育を受けてきた
育ってきた環境でその人の内面や思考の礎が作られて、親や担任の先生、習い事の先生、親戚など、周りの大人の影響を強く受けます。
周りの大人に認めてもらえないと感じて育ってきた人は、自分のことをダメな子と思い込んでしまう傾向があります。
このように書くと、『自分を認められないのは、周りの大人のせいだ!』と思われがちですが、それは違います。
あなたの周りの大人は、あなたを不幸にしたくて、厳しくしていたのではありません。その逆で、幸せになって欲しいから、あなたが困らないように厳しくしていたのです。
私が保育士をしていた時に、挨拶に厳しいおばあちゃまがいました。
1歳のK君に必ず挨拶をさせ、K君が挨拶をしても、おばあちゃまが正しいと思う挨拶でなければ、何度もやり直しをさせられていたのです。
おばあちゃまは『人間関係の基本は挨拶から』との信念を抱いていたので、K君が困らないようにと、どんな時も挨拶をさせていました。
でも、このK君。何をするのにも自信がなく、保育士の顔色を伺ったり、おばあちゃまがお迎えにいらっしゃると、表情が固くなってしまうのです。
こうなると、お互い想いあっているのに気持ちが届かず、すれ違ってしまいますよね。
厳しくされたことが強く印象に残っているのかもしれませんが、生まれてからずっと厳しかったわけではないはずです^ ^
自分を好きになると心が豊かになるメリットはコレ
自分のことを好きになると、たくさんのメリットがありますが、ここでは3つのメリットについて解説していきますね。
自分の気持ちを丁寧に聴いていくことで、自分の事を大切な存在と思えるようになる
自分のことを好きになれると、自分自身との付き合い方が変わっていきます。
例えば、今までは周りに合わせていたけれど、自分の気持ちを丁寧に聞くことで、自分自身とのコミュニケーションが上手くなっていき
・自分が何をしたいのか、したくないのかがわかる
など、自分の感情を上手くキャッチできるようになり、まずは自分の心を大切にし、満たしていくことができるようになり、それができるからこそ気持ちに余裕ができていきます。
自分自身と丁寧に向き合いやりとりをしていくことで、少しずつ自分のことを大事な存在として感じられていきますよ。
自信がつき、前向きな言動になるので、毎日を楽しく過ごしていけるようになる
自分を好きになると、何があって、自分の軸に気持ちを戻す事が出来ます。
例えば仕事で失敗した時に、昔の私は
↓
努力不足だったのかなぁ…
↓
私じゃなくて、他の人がやっていたら違う結果だったのかも…
↓
やっぱり私はダメなんだ…
と思っていました。
でも『自分が好き!!』と胸を張って言える友達の思考は
↓
まぁ、失敗する時もあるし、また次、頑張ればいっか!
↓
良く頑張ったよね、私!
と、失敗したことを反省しつつも、努力した自分を認め自信に繋げ、スパッと気持ちを切り替え、プライベートの時間を満喫するそうです。
この差に愕然としました。
『自分のことが好きな人』は失敗した時にも
・済んだ事をいつまでも引きずらず、気持ちを切り替える
・頑張った自分を認め、自信にしていく
ができるのだと実感しました。
どんな時も、自分を認めていけることは、自己肯定感を高めていけますね。
自信をつけたい方はこの記事がオススメですよ。
いつどんな時も自分の味方でいられるから、不必要に自分を責めなくなる
自分のことが好きになると、そのままの自分を受け止められたり、自分の事を認められたり、今までとは視点が変わっていきます。
例えば、誰かに嫌な事を言われた時に、
昔の私は
なんでそんな風に言われるんだろう…
と悲しくなったり、傷ついていましたが、
『自分が好き』と思う友達は
なんでそんな風に言われなくてはいけないんだろう??まぁ、いっか、聞き流そー
と、自分に対してそう思わないからと受け流すそうです。
自分の心の声を丁寧に聴く事ができるからこそ、
・嬉しい気持ち
・悲しい気持ち
などを丁寧に拾っていけ、自分だけは絶対的な味方でいられるのです。
何があっても自分の味方でいられるということは、どんな時も自分の心に寄り添えるということ。とても素敵なことですよね。
タレントのマツコ・デラックスさんの言葉で『自分が幸せかどうかは、自分で決めるしかないの』というのがあります。どんな時も自分の味方でいるということは、自分の心のあり方を決められるということですね。
他にもたくさんあるメリットとは
・自分の心の声を丁寧に聴けるので、無理をせず自然体でいられるようになる
・自分に自信がつくので、いろんなことに関心が高まったり、積極的に取り組めるようになる
・自分の気持ちを整えられるようになるので、気持ちの波が小さくなる
・自分への関心が高まり、気持ちや身体を整えていくので、心身が健やかになっていく
・自分で自分のことを認められるので、他の人の目が気にならなくなる
・気持ちに余裕ができたり、前向きな言動が増えるので、人間関係が良くなる
など、自分を好きになることで、自信がつき、自己肯定感が高まり、積極的に物事を捉えたり、楽しく毎日を過ごしていけますよ。
今から始めよう!自分を好きになる方法とは
この章では、自分のことが大好きな書道の師匠との幾つかの体験談をもとに、具体的な方法と精神論の両面から4つ解説をしていきます。
どれも大切な方法なので、ぜひ試してみてくださいね。
まずは無条件に『私は自分が好き』と言う
この言葉、『私は自分が好き』というだけなのに、意外と言えない人が多いんです。
その1人は私!昔の私は口が裂けても言えませんでした 苦笑
師匠の書道教室に通っていた時に
自分に自信がないんです。どうしたら良いですか?
へーそーなんだー。じゃーまずは『私は自分が好きです』って言ってみて!
(え…自分が好きなんて言えない…どうしよう…)
何も悩まなくていいんだよ!ただ言うだけ!
……
natsuさんは、『自分の中で幸せになっていい』とか『自分を優先していい』とか、許可してないんだよね
自分に自信がある人って、自分のことが好きでしょ。まずは許可を出す練習しようか。その第一歩が『自分が好き』って言うこと!
と言われました。
そこから、言おうとするけれど、なかなか言えない日々が続きましたが、毎日、練習していくうちに、まずは心の中で言えるようになり、だんだんと声にも出して言えるようになってきました。
『私は自分が好き』と言えない人は、今までいろんな感情を抱き、生きて来られたのではないでしょうか。
成長していきたいからこそ、認めて欲しいからこそ、努力をして来られたんですよね。
もしかすると『甘えたら強くなれない』との気持ちもあるかもしれませんが、しなやかさがあれば、折れずにいられます。
そのしなやかな心を作るのに必要なのが、自分を好きになること。その一歩として、『私は自分が好き』と言っていきましょう。
・声に出して言えない時は、まずは心の中で言ってみよう
日々の中で、自分のことを褒めていく
先ほども解説しましたが、自分のことを認められないと、自分のことを好きにはなれません。
ある日、書道教室で書いていると
おぉー!すげー!natsuさん上手くなったねぇ!!
え…そんなことないです…全然書けなくて、皆さん上手なので…
へっ??natsuさんすごく上手いよ!
いえいえ…師匠は褒め上手なので…
うーん。natsuさんは今、俺とnatsuさんを傷つけたのわかる?
?? ごめんなさい、わからないです…
上手いと思ったその俺の気持ちを否定したんだよ。それに、今まで頑張ってきたnatsuさんの努力も無視したよね
師匠にそう言われてハッとして、ようやく理解しました。
師匠が仰った通り、自分のネガティブ思考が、相手に悲しい気持ちにさせてしまうことや、できていることではなくできないことに意識が向いていることで、自分のことを認められずにいることに気がつきました。
アインシュタインの言葉で『どうして自分を責めるんですか?他人がちゃんと必要な時に責めてくれるんだから、いいじゃないですか』というのがあります。自分のことはどんどん褒めていきましょ^ ^
まずは、自分のことを認めて、褒めていきましょう。これはとても大事なこと。自分自身を認め褒めることで得られることはたくさんあります。詳しくはこの記事で解説しているので、ぜひ読んでみてくださいね。
・日々の中で、自分のことを認め、褒めていく
心の声を丁寧に聴いていく
自分が好きと思えない人は、
・何をしたいのか
・何をしたくないのか
などの、自分の本当の声が見えなくなっています。
・(唐揚げが大好物だけど)友達もダイエットしているから、野菜中心で
・(家に帰って、好きな映画を観たいけど)付き合いがあるから、参加する
など、自分の気持ちを聴かずに、周りに合わせて決めている事はありませんか。自分の心の声は、誰にもわかりませんよね。あなたの心の声はあなたにしか聴こえません。
昔の私は、自分の気持ちが全くわかりませんでしたが、少しずつ丁寧に聞くことで、自分の声に聴き上手になりました!
自分の気持ちを丁寧に聴くことで、自分が心地良いものを選択できるようになります。自分のことを丁寧に扱うことで、大事な存在として感じられ、周りからの対応も変わっていきますよ。
・心の声を聴きながら、心地良いものを選択していく
人と比較をしたり、他人の顔色を伺うのをやめる
『自分を好きになれない理由』の章で解説しましたが、人と比較することは悪いことではありません。でも、度が過ぎてしまうと、いつも周りを気にして、自分の軸がどこなのかわからなくなってしまいます。
自分軸については、この記事で紐解いていますので、参考にしてみてくださいね。
ある時、書道の師匠のテレビ出演があり、私は付き添いで同行したことがありました。無事に収録を終え、帰宅する際のタクシーを呼ぶ時の出来事で
(警備員さんに向かって)タクシー1台お願いします
(ムスッとされて)…はい、着いいたら呼ぶんで、そこで待っててください
(きゃーーー怖いーータクシーお願いしただけで、なんでこんに怒っているんだろう…ドキドキ)
数分経過すると
(にこやかに)タクシー来ましたよー!お気をつけてお帰りください!
とおっしゃったのです。私は頭の中では???となり、さっきと違う人が来たのかと思ったくらいでした。ドキドキしたり混乱する私をみて師匠が
さっき、ドキドキしていたでしょう 笑
はい…何かしちゃったのかと思いました 苦笑
natsuさん、あのね、人の機嫌はコントロールできないけど、自分の機嫌はコントロールできるんだよ!
はい…
警備員さんもさっきは何かあったのかもしれない。だからちょっと怖かったのかも。でもね、それって、俺たちには関係ないじゃん
たしかに、そうですね
だから、相手の機嫌を伺っても意味がないってこと!だって、今回でいうと俺たち何もしてないじゃん。しかも、本当はめっちゃいい人だったでしょ。本心がどこにあるかわからないのに、それに振り回されていたら疲れるだけだよ!
!!!
大切なのは、自分の機嫌。自分の機嫌をいつでも取ること。そして整えること。それをすると毎日が楽しく、楽に過ごしていけるよ!
人と比べたり、他人の顔色を伺っても、疲れてしまいますよね。何よりも大事なのは、自分の気持ちをどう整えるかということです。それを丁寧にしていくことで、自分の気持ちがニュートラルの状態を保てるようになっていきますよ!
・自分の機嫌を整えることに意識を向ける
人生が豊かになる心のあり方
ここまで、『自分が好きと思えない人の原因』や『自分を好きになるメリットや方法』を解説してきました。
占い師のゲッターズ飯田さんの言葉で
というのがあります。
『自分が好き!』と思えない人は、とても優しくて、いろんな人のことを想いながら過ごしてこられてきたのではないでしょか。
今まであなたは、十分過ぎるくらい他の人に、気持ちを預けてきました。
これからは、その気持ちを自分に向けていきませんか。
ゲッターズ飯田さんの言葉通り、いろんな気持ちを見てきたからこその魅力があなたにはあるはずです。
それはあなただけの強みで、誰かの気持ちに寄り添えたり、気付くことができたり、助けることができるかもしれません。
そのためには、まず、自分を好きになること。これが『人生が豊かになる心のあり方』の秘訣になりますよ。
この記事を読んだあなたが、少しでも自分のことに意識を向け、自信を持てたり、認められたりして、より自己肯定感が上がり、楽しい毎日となりますように^ ^
今回の記事も最後までお読みいただいてありがとうございました!
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