趣味が生きがい
好きなことを仕事に

ただの趣味が生きがいのある仕事に!誰にでも出来る生きがいの見つけ方

「生きがい」という言葉って、どこか魅力的な感じがしますよね。 

「仕事に生きがいがある」「趣味が生きがいだ」など、世の中には生きがいを持っている人がいますが、何かしら生きがいを持っている人を見ると、その人たちが「人生を楽しく謳歌している」という感じが伝わってきて、自分も見つかったらいいなぁという感じた経験がある人もいるのではないでしょうか。

でも、どこかで「いやいや、そんな簡単に生きがいなんて見つからないよ」とか「生きがいとかいうものを見つけられる人は一握りだけだ」とか思ってしまう人もいるかと思います。

僕も元々、 とにかく言われたことさえやっていれば大丈夫な仕事に就きたいと思っていたりしたのですが、当然そんな仕事に生きがいを感じることはなく、そもそも生きがいという言葉さえ知らなかったので、そう感じるのもよくわかります。

しかし、あることがきっかけで、自分の趣味が仕事につながり、それが生きがいのある仕事になって、人生を楽しく過ごせるようになりました。

この記事では、そんな僕の生きがいをみつけることができた経験談や魅力、生きがいについての解説からメリット、誰にでも生きがいを見つける方法などをお伝えしていきますね。

サラリーマンの2人に1人は生きがいがない!?

サラリーマン

年金シニアプラン総合研究機構という団体が25年にわたって定期的に行ってきた調査の中に「サラリーマンの生活と生きがいに関する調査」にとてもショッキングな内容がありました。

それは 「生きがいがある」と答えたサラリーマンの割合が50%を切ったという結果が出たことです。この調査は1991年に始まったのですが、2回目の調査のときには78.4%もあったにもかかわらず、6回目の2016年のときは43.6%にまでなってしまうという驚愕の結果が出たのです。

43.6%ということは「日本のサラリーマンの2人に1人たちは生きがいがない」ということになります。もちろん、生きがいがないから悪いということではないですが、それでもなんだかちょっと恐ろしい感じががしますね。 

「生きがい」とは何か?

人生の意味

そもそも生きがいって何?どうやって見つけるの?生きがいってあったほうがいいの?と、いろいろ生きがいに対して疑問を持っている人も多いのではないでしょうか。

「生きがい」という言葉を調べてみると、

生きがいとは、人生の意味や価値などを根拠づけるもの 。生きていくための理由いった消極的な「生きがい」から、人生いかに生きるべきかといった積極的な「生きがい」 まで、広い意味合いがある。 

とあります。

Wikipediaでは、もっとシンプルにまとめられていて、

 「生きることの喜び・張り合い」「生きる価値」を意味する日本語の語彙。 

と書かれており、もともとは日本だけの言葉でしたが、アメリカの研究者が、日本の中でも長寿の人が多いことで有名な沖縄で「長寿の理由の1つが”生きがい”であること」を言及したことがきっかけで、2000年代以降の欧米でも広く知られる概念となり、今では世界でも知られている言葉になったようです。 

日本では、イメージ的には「やる気の理由の1つ」みたいな認識しか持っていない人が多いかもしれませんが、世界では人生の楽しさの根源に関係するものだったり、長寿の理由の1つとして認識されていたりと、見方を変えると人生をより良くする秘訣になる言葉ともいえますね。

世界にも認知された 日本の言葉「IKIGAI」

IKIGAI本

生きがいは海外ではそのままローマ字で「IKIGAI」と呼ばれていて、アメリカには研究者が言及したことで広まり、ヨーロッパでは「IKIGAI」というタイトルの本が出版されてベストセラーになったことで知られるようになりました。 

IKIGAI

この本を書いたのは、スペイン人のエクトル・ガリシアさんで、エンジニアとして日本に来てからの多忙な毎日に「自分はなぜ生きているのか」と考え始めたのがきっかけでした。 

そんなとき、世界でも長寿で有名な沖縄のある村の存在を知って訪ねてみたところ、80歳をこえてもなお、畑仕事を楽しそうにやりながら、人生を送っている光景を目の当たりにし、そこから「IKIGAI」という概念にたどり着いたとか。

この本に書かれている「IKIGAI」は4つのポイントがあり、それら全てを満たしていることを「IKIGAI」と定義しています。その4つのポイントは次のとおりです。

・得意なことであること

・好きなことであること

・収入が得られること

・社会からも必要とされていること

これら4つを満たす「IKIGAI」という概念や言葉は海外にはないようで、この日本独自の人生観を本にした結果、ヨーロッパで新しい価値観として話題になり、ベストセラーとなりました。 

日本の概念が新しい人生感で素晴らしいものとして、アメリカやヨーロッパに広まっていくのは、なんだか嬉しく思いますね。

僕の趣味が生きがいへと変わった話

ボードゲームイベント

ボードゲームイベントをしているときの写真

生きがいについての説明が長くなりましたが、ここらへんでこの記事を書いている僕のことを少しだけ紹介させてください。

僕はもともと、学生の頃から、ボードゲームという趣味を楽しんでいました。ボードゲームというと、あまり馴染みのない言葉かもしれませんが、日本でいえば、人生ゲームやオセロなどの電気を使わないゲーム(スマホゲームやテレビゲーム以外)を指します。

そんなボードゲームを楽しんでいた僕ですが、いろんな人との出会いやきっかけから、ボードゲームが趣味から生きがいへと変わり、今ではボードゲームだけで仕事をして生きていくことができるようになりました。

カルカソンヌ

一番最初に遊んだ海外の人気ボードゲーム「カルカソンヌ」。全てはここから始まった。

最初は、ボードゲームを友人とただ楽しんでいただけだったのですが、ちょっとしたきっかけで恩師に出会い、その恩師から自分の趣味であるボードゲームが実は好きなことで生きることができるチャンスだと教えてもらったのです。 

前のヨーロッパでベストセラーになった本「IKIGAI」の定義でいえば、僕自身にとって、ボードゲームは「得意なこと」であり「好きなこと」ではありましたが、「収入が得られること」や「社会からも必要とされていること」は、考えたことがありませんでした。 

しかし、恩師のアドバイスからボードゲームでも「収入が得られる」「社会からも必要とされる」ことができるというのに気づくことができたのです。 

このきっかけから僕は、ボードゲームで様々な活動をするようになり、今では、ボードゲームの制作やボードゲームの紹介など、社会に貢献できて、収入を得られる仕事となりました。 

ここらへんの詳しい話は、こちらの記事にも書いていますので、もし興味がありましたら、ご覧になってみてくださいね。

この経験をもとに生きがいがなかった僕が生きがいを持ったことによって、人生が変わりましたが、それでどんなメリットを実感したのか、どうやれば生きがいを手に入れることができるかも一緒にお伝えしていきますね。 

生きがいを見つけるメリット 

生きがいを見つけた

生きがいを見つけても、短期的なモチベーションや気持ちの問題だけで、実質あまり変わらないのではないかと思う人もいるかもしれません。

しかし、生きがいを見つけることで、人生の質だけでなく、寿命が長くなるとまで言われているほど大事と多くの人が言及しているので、そのメリットを1つずつ紹介していきますね。

1:楽しい毎日を過ごせるようになる

楽しい毎日

前に紹介した調査で「サラリーマンの2人に1人は生きがいがない」というデータがありましたが、これは「得意なことでもなく、好きなことでもなく、収入もあまり得られず、社会からも必要とされていると感じにくい」ところで何十年も過ごすということを意味しているといっても過言ではありません。 

私自身、誰でも簡単にできる仕事をひたすらやっていればいいと思っていた頃は、仕事は楽しいものという概念が一切ありませんでした。むしろ生きるために嫌でもやらなければならない宿命みたいに感じていました。

しかし、今では生きがいを持てたおかげで、仕方なくやるとか、生きていくためにやらなければならないとか、そういう考えをなくしたおかげで、毎日の人生を楽しく過ごすことができています。 

もちろん、これが正解だと言うつもりもありませんし、どちらを選ぶかは人の自由ではありますが、一回きりの人生ですから、せっかくなら楽しい人生を過ごしたいですよね。

2:個性を出せる

個性

僕自身、生きがいがない頃に望んでいた仕事は、誰でもできるミスをしない簡単な仕事でしたが、当然そんな仕事は誰でもできますし、簡単に替えがきいてしまいます。つまり、そこに自分の個性なんてものはありませんし、そんな仕事に自信を持てるはずがありません。 

しかし、生きがいを持てるようになってからは、自分だからこそできる仕事があり、その自分の個性に依頼をしてくれる方に対して、このご縁やきっかけを大切にしたいという思いがとても強く芽生えました。 

また、自分が満足する最高の仕事をしているわけですから、他の人と比べることも少なくなり、自分の好きなことは何なのか、自分がこだわる部分はどこなのかも、生きがいを持ってからは意識するようになり、より自分らしさを出せる人生を過ごせるようになったのです。 

生きがいを持てたおかげで、僕はそれまで何か縛られていたように息苦しかった人生が気持ち的に楽になり、個性も映えて 、結果的に人生そのものが充実していくことにつながっていくことでしょう。 

3:自分を責めなくなる 

自信

僕は自分に生きがいがない頃、とにかく人と比べて生きていました。 

何かをやれば、自分は◯◯さんよりできているのか、自分のポテンシャルは周りの人と比べてどれくらい良いのかと比べたり、自分の方が下だと思えば、自分よりもっと下はいるのだろうかと探したりしていました。これは正直、今思えば、とてももったいない時間の使い方をしていたと思います。

このときの僕は、人と比べて自分が優位に立たなければ満足できない状態に陥っていたのですが、よくよく考えれば、周りの人がどうかということよりも、自分のやっていることに満足しているかどうかが大事なはずです。生きがいがなかったこの頃の僕はそのことを知らず、勝手に1人でもがいていました。

もがく

しかし、ボードゲームという自分の生きがいを見つけた結果、ボードゲームをいろんな人に知ってもらいたいと思えるようになり、仮に僕よりもボードゲームの知識や活動の幅が上の人がいたとしても、自分にしかできないことは何かと別の方法を考えてみたり、自分がその人の考えに共感したのであれば、その人の元で働いたり、手伝ったりして、ボードゲームを広めるために貢献したいと考えるようになりました。

もし、そうでなくて、ボードゲームで、誰よりも上で1番でなければならないと考え続けていたら、結局、誰でもできる仕事をやっていたときと人生に満足している気持ちは変わらなかったかもしれません。そういう経験から、自分のやっていることに生きがいを持つことはとても大切だと感じています。

生きがいを見つける方法

生きがいを見つける

「生きがいを持っていればメリットが多いのはわかったけど、自分は生きがいを持っていないし、どうすればいいのかわからない!」と思う人もいるかもしれません。

生きがいは人によってそれぞれ異なるため、 一概には言えず、なかなか探しづらいこともあるかもしれませんが、探し方が全くないわけではありませんので、いくつかご紹介していきますね。 

1:熱中できるものを探す

熱中する

海外の「IKIGAI」の定義には「得意なこと」「好きなこと」がありましたが、これを満たすのは、基本的には、その人自身が物事に熱中していることで何かできないかを考えることが一番手っ取り早いと言えます。

僕の場合は中学生の頃から、ボードゲームに熱中していたこともあり、その情熱が今の自分に生きていると言えます。しかし、それに反して、なかなか続けられず、熱中できるものがないという人もいると思います。

そんな人におすすめしたいのが、自分がやったことのないものに何でもチャレンジしてみることです。熱中できるものがないという人は、その熱中できるものが運良く手に入ればいいなと思っている場合が多く、自分から積極的にあまり探そうとしません。

僕もボードゲームは、人からすすめられたのではなく、ボードゲームを本で初めて見たときから、なんだかわからないけど、面白そうだからやってみようとチャレンジして、熱中できるものになりました。

もちろん、ボードゲームを始めたばかりのときは熱中といえるレベルではありません。ですが、その最初の一歩を踏み出さなければ、いつまでたっても見つけることはできませんから、この1歩を踏み出せるかどうかが、熱中できるものを見つけられるかどうかの分かれ目と言えるでしょう。

こども

とはいっても、始めるといっても何をすればいいかわからないという人のためにもう1つのおすすめの探し方が「子供の頃、ワクワクしたものを思い出してみる」です。子供の頃は、純粋にやりたいことをやっていたので、変なバイアスが入っていないため、あなた自身の純粋な情熱が隠れていることが多いといえます。

僕の場合は、小さい頃から、友達と面白いことをやるのが好きで、「面白いこと=友達が知らないこと」に楽しさを感じていたので、まだあまり魅力が知られていないマニアックなもの、誰かと一緒でないと遊べない(つまり、友達と遊ぶことが前提)ボードゲームがマッチしたのでしょう。

ただ、子供の頃「サッカーが好き」だっただけでなくて、本質的な部分を見ることが重要です。サッカーを見るのが好きなのか、サッカーの戦略を考えるのが好きなのか、サッカーを教えるのが好きなのか、などもう1歩進んだところを見てみるとヒントが見つかるかもしれません。

2:素直に受け入れてみる

受け入れる

生きがいを見つける上で、実はとても重要なことがこの「素直」だと言われています。

「今、生きがいがないと言う人」は、日常でやっていることとは違うことを始めたり、思い直したりする必要があるのですが、これを始めるのはなかなか億劫だと感じている人も多いことでしょう。 

しかし、人によって生きがいは異なるため、その人自身が動かなければ、生きがいを見つける可能性はどんどん低くなります。そこで、生きがいを見つけられるかどうかの分かれ目が「素直」です。

素直でいることによって、ひょんなきっかけで、今まで自分の人生でやってこなかったことを体験する機会がぐんと増えます。これを繰り返していくことで、あなたの生きがいを見つけることができるチャンスが多くなっていくのではないでしょうか。

やってみる

しかし、逆に何もかも面倒くさがってしまったり、自分はやりたくないことはやらないと決めつけていたりすると、新しいきっかけに出会えず、当然、これまでの「生きがいを見つけられない人生」を続けることになります。

僕自身も昔から、周りから「素直だね」と言われるほど、人から聞いたことなどは何でも片っ端から取り組んだり、試したりしていたおかげで、ボードゲームにも出会えました。

このときは、たまたま本を読んでいたときに見かけて、面白そうだと思って始めてみたのですが、このとき、自分の感情を素直に受け取らずに「ボードゲームってよくわからないし、面倒くさそうだからいいや」と始めなかったら、今の僕は間違いなくありません。

素直に受け入れて、何でも取り組んでみるということは、遠回りしているようにも見えるかもしれませんが、結果的には、あなたの生きがいを見つけるためのヒントになることでしょう。

3:人間関係を変える

人間関係

これまで紹介した中で、一番勇気のいる選択になりますが、その分、効果は抜群な方法です。通常、人間は普段、周りにいる人たちと同じ思想や考え、価値観、ライフスタイルになっていくと言われています。年収500万円の人と年収5000万円の人と年収5億円の人が普段一緒にいないように、人は無意識に自分と近い人たちと行動します。

「生きがいがない」ともし、あなたが嘆いているのであれば、もしかしたら、あなたの周りに「生きがいがあって、楽しく仕事をしている人が少ない」のではないでしょうか。

「生きがいのある人生を送りたい」のであれば、「生きがいのある人生を送っている」人に会いに行ってみたり、そのような人たちがいるコミュニティに積極的に自分から入っていくと、自分の気持ちが少しずつ変わっていきます。彼らは、それぞれいろんな方法で「自分の生きがい」を見つけた人ですから、彼らに話を聞けば、あなたの生きがいを見つけるきっかけになるかもしれません。

人との出会い

いろんな人と出会って、思想や考え、価値観、ライフスタイルを知った

僕もSNSなどでいろんなイベントに参加したり、いろんな人に出会って、その人たちからまた他のイベントに誘ってもらったりと、積極的に足を運び、自分の考えや価値観が変わっていきました。もし、大学生のときのコミュニティや会社の中だけの人たちとしか、交流を持っていなかったら、絶対に今の自分はないと言えるでしょう。

今までの自分にない新しい出会いを見つけることが生きがいを見つけることにつながりますし、その中で一番手っ取り早い方法はこの「人間関係を変える」ということだと自分の経験から言えます。もし、あなたが今すぐに生きがいを見つけるきっかけをつくりたいと思ったら、新しい人間関係を見つけてみるのもいいのではないでしょうか。

最後に

探す

生きがいは、形のあるものではありませんし、人それぞれ違うため、人によってはかんたんに見つけることは難しいかもしれません。また、必ずしも持つ必要はありませんが、持つことによって、人生が充実したり、長寿を全うできたりと、 魅力的なことが多いのは間違いありません。 

僕自身も生きがいを見つけたおかげで、後悔のない人生を送っていますし、毎日ワクワクした時間を生きることができています。生きがいを見つけるだけで、人生の時間の感じ方が大きく変わっていきますから、ぜひ、あなただけの生きがいを見つけて、最高の人生を謳歌してくださいね。

GOOD LUCK!!

ボードゲームの人

松永直樹

松永直樹

ボードゲームソムリエ。ボードゲームデザイナー。世界のボードゲームのプロフェッショナル。20世紀にもっとも影響を与えた2大ビジネス書の1つ『7つの習慣』や映画化で話題の大人気作品『キングダム』のボードゲームを開発。ボードゲームのプロとして『マツコの知らない世界』をはじめ、様々なメディアに出演。「好きなこと(ボードゲーム)で生きる」をテーマにした初著作「戦略と情熱で仕事をつくる」をダイヤモンド社から出版。職業柄、独り身の遊び人だと思われやすいが、一応、最愛の妻と娘の3人家族。

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