誰かと会話をしている中で、価値観の違いから険悪な状況になったり、相手から自分の価値観を押し付けられて、「イヤだな・・・」「私は違うんだけど・・・」と思った経験がないでしょうか。
誰かから考えや行動を強要されるのはイヤだけど、「じゃぁ、あなたの大切にしているものって何?どんな価値観があるの??」と聞かれるとハッキリとは答えられない人が多いのが実情です。
自分の価値観を大事にしたいけど、「そもそも、そんなにこだわりはないし」だったり、「何か聞かれれば、YES・NOは言えるけど、ハッキリと自分の価値観があるかと聞かれると・・・」なんてなっていませんか。
自分の価値観が分からないと、誰かの価値観に左右されてしまったり、自分自身が分からないことで、思っていた状態と違う選択をしてしまうこともあります。
誰かと一緒に行った買い物で「どっちがいいかな~」相談して納得して買ったのに帰ったら本当は欲しくない商品だった・・・という経験は誰もがしたことがあると思います。
でも、商品など品物なら代えがきくこともありますが、人生を大きく変える選択で、自分の価値観を知らないことが理由で後悔はしたくないですよね。
そこで、自分の価値観を知らないとどうなるのか。私の経験をもとに、間違った選択をした末路と、そこからどう考えたら良かったかを振り返ってみたので、シェアさせて頂きます。
自分の価値観って何だろう?と感じた人はぜひ最後まで読んでみてください。
自分の価値観とはなにか
自分の価値観とはそもそも何でしょうか。
「価値観」を調べてみると、『「何に価値を見出すか」という感じ方を意味する表現。美しい、正しい、心地よい、優先するべき、理想とするべき、というような、価値判断の基準を指す語。(Weblio辞書)』とあります。
更に、『価値観があらゆる点において完璧に一致する他者の存在はまずもって考えにくいほど、人によって千差万別である。』とも書いてあり、
と言えますね。
何かを判断するときを振り返ると、自分の判断基準があるから「好き」「嫌い」「YES」「NO」と物事を決めていきます。でも、「その基準が何なのか」は何となくあったり、イメージができても、言葉にするまでハッキリと持っている人はとても少ないのが現状です。
何かについて好き嫌いとか判断できても、どんな基準で選んでいるかは言語化できていないなぁ・・・
自分の価値観を持っていないと何が問題なのか?次の章で紹介します。
自分の価値観を知らないと起こること~マイナス要素~
ここからは、自分の価値観(判断基準)が無くて起こってしまうマイナスな事を、私が自分を見失ってしまっていた経験から説明させて頂きます。是非、ご自身の経験や状況と当てはまっていないかチェックしてみてくださいね。
私の自分の価値観が分からなくなった話
私が就職活動するときに何を基準に会社を選んでいいか分からず、
とにかく安心感がある大手と言われるところに就職したい。できたら、食べるのが好きだから、食品の会社がいいな
と2つだけを決めて、就活に臨んでいました。
ところが、就職活動を進めていくうちに
・食品会社に興味はあるけど、全国転勤をしてまで働きたくない・何をしている会社なのかみんなの知っている安心感がある所が良い
と自分が実際に働くイメージができないまま要望だけが増えていき、就職活動をどう進めて良いか分からなくなっていきます。
就職氷河期世代だったこともあり、なかなか企業からの内定がもらえない中、周りの友人が「内定がもらえた!」と聞くたびに焦り。「地元に就職することにした」と自分の方向性が決まっている人の話に自分はどうしたいのか分からなくなり、「最終面談を受けるところが3社ある」と相談されれば「私はなにも進んでないのに」と相手を応援できない気持ちになっている自分に落ち込みました。
私はいったいどうしたいんだろう・・・。分からないけど、内定という安心だけは欲しい!
結局、地元の食品会社に就職ができて、私の就職活動は終わりを迎えましたが、内定はゴールではなくスタートだということを、会社に入ってからさらに学ぶことになります。
ここからは私の就職活動を参考に、どうしてこんな状態になってしまったのか、考えていきます。
①何か選択するたび(問題が見つかるたび)に悩む
自分が何を大切にしているかという価値観が分からないと、何か選択をするたびに、「どちらを選ぼうか・・・」と悩みが多くなります。
私は、就職活動するときに何を自分の中で大切にしている譲れないもの(価値観)なのかが分からず、色々な要望だけが増えていきました。
結局、「転勤のない会社」「食品会社」「営業職ではない」などを条件に選び、その通りにの会社に就職できました。
ただ、就職した後、どう働いていきたいか。ライフプランの中で今の自分は働くことをどう考えているのか。まで思考が及ばず、また入社3年目で悩むことになります。
目の前のことだけに対しての価値観を持つのも大切ですが、人生において何を大切にしているか考えるところから、物事を選択すると、満足感や納得感が変わってきますよ。
②誰かと比べて自分のできていない所に注目してしまう
就職活動で苦しかった1つに、周りの人が「自分の人生は○○したい」「内定がもらえた」など、自分のペースで着実に前に進んでいるのを目の当たりにしたときです。
自分がどうしたいかが無い・分かっていないために、人の話を聞いては焦り、誰かの考えを聞いては、「私も!」と思ってしまうことで、余計に混乱していきました。
当時を振り返ると、自分自身何を価値基準にしているか分からないことが、苦しくなる原因でした。
自分がうまくいっていないと周囲に影響され、考えてもいない方向に進んだり、決断してしまうことがあります。
そんな時は、一旦誰からの情報をシャットアウトして、自分を見つめる時間を作ると良いですよ。自分の価値観を理解して、その上で周りの意見を参考にできると、納得できる選択ができるようになります。
③相手の意見が尊重できなくなってしまう
就職活動をしていて、自分ってなんてイヤな人間なんだろう・・・と見たくない自分を発見してしまた出来事があります。
友人が就職活動が上手くいってなかった時、
行きたかった会社の選考落ちたかも・・・
え~。あんなに頑張っていたのに
(私も上手くいってないから、同じだ。ちょっと安心した~)
だから、地元に戻って就職するより、このまま東京にいようかな~とも考えたら、どうしたらいいか分からなくなって
友達の話を聞いて、気持ちの整理をするのに付き合っているつもりでしたが、内心、友達が私と同じように悩んでいることに安心感を覚えて、話を聞いて「地元でもう一回就職活動を頑張りたい」と本心では思っている友人にうまいアドバイスや、心から応援できていない自分に気づきました。
自分の価値観が分からないと、誰かが自分の決めた道を進もうとしている時、「同じように悩む」ということに安心感を覚えて、うまく応援できないことがあります。
きっと、これはあなたの周りにいる友人の中にも同じように感じている人はいるはずで、自分が何を大切にしているか分からないと、誰かの前に進むことを、どこかで足を引っ張ってしまうような発言をされてしまうことがあるのです。
自分は自分、相手は相手、それぞれの自分の価値観を持つとお互いが尊重できますよ。
その後私は、友人の気持ちを心から応援でき、友人は無事に第一志望の会社から内定をもらえました!
自分の価値観を知るための13の方法
では、自分の価値観が分からない場合、どうやって自分の価値観を知ればよいのでしょうか。その方法に関して紹介していきます。
①自分がどう生きたいかを考える
まず、何が「自分の価値観」の基準となるのか、どう生きたいかを考えることです。
どんな人生にしたいのか、どんな物が周りにあったら幸せか、誰とずっと一緒に居たいか、など人生を生きる上で自分がどうありたいかを考えてみると、人生の核となる価値観が見えます。
どんな人生を送りたいか、自分の頭で考えたり、ネットの情報や本などを参考にするのもありです。
私はたくさんの人に会って話を聞いてみました。色んな価値観があってそれぞれが正しいと思いますが、まずは色んな選択肢があることを知ることが大切だと感じました
自分の人生を見失ってしまった・・・と感じる人にはこちらの記事を参考にして下さい。
②感情が動くことをしてみる
頭で考えているだけでは、本当にそれを自分が大切に感じているか、が分からなくなってないでしょうか。
自分が何に感動するのか、何に感情が動かされるのかを知ると、人生の大切にしている基準が見えてきますよ。
「楽しい」「悲しい」「嬉しい」「嫌い」「好き」と感じたのはなぜなのか。1つ1つ自分の感情と向きあり、その理由を探してみるとこで、価値観に気付けるのです。
日常の中で当たり前に感じていた「嫌だな」と思っていたことなど、案外見逃している気持ちがあることを発見できます。私は、通勤時間に往復3時間半くらいかけていることが当たり前だと思っていましたが、本当はイヤだということに気づき、働くことの価値観を考えるキッカケになりました。
③なくても良いものを知る~断捨離をする~
人は自分が持っているものをより、無くしたものに目が行きがちです。だけど今、自分が手に入れているものや持っているものは本当に全部必要なものでしょうか。
必要なものと思っていても、執着しているだけのこともありますよ。
自分の価値観を見直すためにおススメなのが、「部屋の整理~断捨離~」です。今ままでと取っておいたけど、「本当に必要か?」ものと向き合うことで、自分の価値観が見えてきますよ!
④小さいころ心地よかったこと・好きだったことを思いだす
子供のときに心地よかったことや好きなものには、「安心」「ワクワク」といった純粋な理由が隠れていることが多いです。その好きな理由を掘り下げていくと、「自分の大切にしていたもの=自分の価値観」が見えることがあります。
たくさんの人と遊ぶより、少ない人数で遊ぶのが好きだったら、多くの人に囲まれるより、気心知れる少人数でいることを大切にしている事に気づけるかも知れません。
どんな時に自分が居心地が良かったか振り返ってみるのも方法です。
⑤大切なものの共通点を探す
色々振り返っても、自分の価値観がいまいち分からない・・・となってしまった場合は、自分が大切にしているものや出来事を書き出して、その共通点を探すと見えてくることがあります。
私は「誰かの下で働くのがイヤだ」「得意な手先を使うことで自分で何か仕事をしたい」と思っていましたが、今までの仕事で嬉しかった共通点を出してみると、「誰かのサポートをして喜ばれる瞬間が幸せ」だと発見がありました。
自分でも気付いていない自分の価値観が見えることがあるので、この方法はおススメです。
⑥誰かと話してみる
自分1人で考えてみても「自分の価値観」が見えてこないことがありますよね。
そんな時は、誰かと話してみると、自分の考えが見えてきますよ。人と話すことで、相手に自分の気持ちを整理して伝えようとするので、話しているうちに「あっ、これが言いたかったんだ」「これを大切にしていたんだ」という言葉が見つかります。
もし、誰かに聞いてもらいながら自分の考えを整理したい場合は、自分にとって話しやすく、学びをくれる人がいいですね。話の途中で腰を折ったり、自分の話をしたいタイプの人はこの時は避けましょう。
⑦新しいものに触れてみる
過去の経験なども参考に、色々考えて見た結果「いまいちピンとくるものがないな~」となったら、今までにしたことのない興味のあることにチャレンジしてみて下さい。
新しい事にチャレンジすることで、新しい仲間・今までにない視点・初めての体験などから、自分の価値観を形成するものと出会えることがあります。
イヤだな・・・と思っても試してみてから判断するといいですよ。意外に食わず嫌いだった、なんてこともあります。
私の周りには、「誰かが楽しいと話していたから」と新しいことに挑戦して、自分の選択肢を増やしたり、価値観を確認している人が多くいます
⑧否定の言葉・マイナスな言葉は使わない
知らない間に「~は無理だよ」「どうせ~」「今更~」など自分の可能性を否定するような言葉が口癖になっていないか確認してみてください。
もし、マイナスな言葉をよく使っていたら注意が必要です。毎回発するその言葉を誰が一番聞いているか・・・それは自分です。
気づかない間に、自分で「私は無理」という暗示をかけていることで、「本当は○○したい」という自分の価値観を否定しているかも知れませんよ。
その言葉が自分の価値観を分からなくさせている原因にならないように、自分を肯定すポジティブな言葉に置き換えてみてくださいね。
ポジティブ思考を身に付ける方法はこちらの記事になります。
⑨人間関係を見直す
私たちは日常多く接する人の考え方と近くなっていきます。
小さいころから一緒に居る親の影響は絶大ですし、学生時代なら仲の良い友の言葉使いや格好、思考に影響されていたのではないでしょうか。
確かに一緒に居る人たちって同じような空気感があった!
それは、今も同じです。自分の友達や付き合いのある人を「○○さんの△△なところ苦手」と、相手のネガティブな面ばかりに目が行っていたり、一緒に居るといづも誰かの悪口を行言ってしまうような関係だったら、少し距離をあけてみてください。
ネガティブな発想からは、「自分の価値観」が見えなくなってしまったり、マイナスな選択を多くしてしまうものを基準に考えてしまうことになりますよ。
人間関係を見直したい人にはこちらの記事もオススメです。
⑩何もしない時間をつくる
「自分の価値観」を考えても分からなくなってしまったら、考えることを止めて、のんびりと何もしない時間を自分だけのために作ってみるのもおススメです。
考えすぎている脳を休ませて、自分の感情や考えと向き合ったり、ボーっとしていると、何かしたくなったり誰かに会いたくなったりすることで、自分の価値観が見えてくることがあります。
また、何気ない日常や忙しいと思っていたことが幸せだと気づけるかも知れませんよ。
当たり前すぎて気づけない自分の価値観に気づけることもあります
⑪誰かの価値観からヒントを得る
自分の価値観が分からない時は、誰かの価値観を聞いてみるのも方法です。
何となく好きなものや嫌いなものは分かっても、「価値観」まで見えない時は、誰かの判断基準を聞くことで、「あっ私も同じだ」「似ているけどここが違うかも」など誰かの考えが参考になることが大いにあります。
自分だけでは気がつかなかった新しい考えなどが発見できることもあるので、もし聞く場合は、憧れている人・自分と感覚が近い人・感覚が遠い人など、何人かに聞いてみると良いですよ。
⑫終わりを思い描く
自分が大切にしていることが見えなくなってしまったら、「もし明日死ぬとしたら自分は何をしたいかな?」と考えてみるのも方法です。
毎日が当たり前に過ぎてると、生きていることがこの先ずと続くと考えてしまいますが、いつかは終わりが訪れます。
その時に自分はどう過ごしていたいか、誰といたいか、どんな感情になっていたいか、を考えてみて、逆算して「そのために今していることはその道に繋がっているか」を考えてみるのです。
自分のかけがえのない今をどう生きたいか、見えてきますよ。
⑬どんな人と付き合いたいか考えてみる
自分がどんな人に囲まれて、どんな風に見られたいかを想像してみてください。
今、それに近い状態にあるかを考えるのも価値観を理解する手段です。どんな人と関わりたいのかで自分がどんな事に対し優先順位を高く考えているのかが分かりますし、自分がどんな風に見られたいかで、自分の理想とする自分像・未来を知れます。
もし、それと反対の行動をしていたら、理想の状態になるためにどう考えたらいいのかをみなしてみることで、行動をためらっているなら自分の理想は本当は違うのかも知れませんし、行動することがわかってワクワクするなら価値観が見えてきた証拠ですね。
自分の価値観は1つだけでなはい
自分の価値観を理解したり、納得できても、環境が変化したり、年齢を重ねると変わってくることがあります。
もし、前の判断基準と変わったかも・・・と感じたら、もう一度自分は何を大切にしているのか見つめ直してみてくださいね。
そして、価値観は1つとは限りません。
人によっては「生き方の価値観」で全てを判断する人もいれば、「仕事」「家族」「プライベート」「友達」と価値観・判断基準が異なっている人もいます。
私はどうしたいか悩んだら「自分がどう生きたいか」を基準に考えています
自分の価値観に悩んだときは、何を基準にしているか言葉にしてみると良いですよ。
迷っている時は、何となく好き・嫌いとか感情だけで判断しているために、自分の気持ちが分からず、「価値観が分からない」と感じてしまうことがあります。
自分が何を大切にしていて、どんな価値観で決断するかが決まっていると、自分の選択に迷いや不安が少なくなっていくので、人と比べず自分を認められるようにもなってきますよ。
なりたい自分になる方法が知りたい人はこちらの記事もオススメです
まとめ
色んな生き方の選択肢が増え、選べず、人生の選択に不安が出てしまうと、誰かと比べたり人の価値観でものを判断してしまい、自分自身の幸せが分からなくなってしまうときがあります。
誰かと比べてしまったり、自分が分からなくなってしまった時は、「自分の価値観」や幸せは何なのかを考えてみましょう。
自分にとって大切なことを知っているだけで、迷いや悩みが減り、人生を楽しめるようになりますよ。
これからの、あなたの大切な人生がステキで楽しいことで溢れる日々になるように願っています^^
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