伝わる文章と伝わらない文章の違いについて
この章では、「伝わる文章」と「伝わらない文章」は何が違うのかについて紹介します。
誰に向かって書かれているか分かりやすい
1対1のやりとりをしている場合は、「自分に対しての連絡なんだ」と分かりますが、複数の人に向けてのメッセージの場合、誰に対しての連絡か分からないことがありますよね。
例えば、会社のメールでTO(宛先)・CCで分かれている場合、
・CC:念のため内容を知っておいて欲しい人
と分かりやすいですが、全員TOでメッセージ内容が「この件について誰か対応しておいて!」と言われたら、対応するのが自分か分からなくなってしまいます。仕事の場合は、誰が対応するのか、確認をすることもありますが、SNSやブログなどで大多数に向けてのメッセージだった場合は特に「自分に対してもメッセージ」と感じてもらえないことが多いです。
人は、みんなに書かれている内容は自分ごとと思われない傾向があります
仕事の場合は、誰に何をして欲しいかを意識して伝える必要がありますし、SNSなど大多数に向けてなら、どんなに人に向けて書いているのか意識する必要があります。
理解しやすい内容である
メッセージをやりとりしている相手(複数の場合も)が、お互い専門用語で話が通じる人であれば、その業界の用語を使用しても問題ありませんが、そうでない場合は自分の常識は相手の常識とは限りません。
以前、保険会社の方と話している時、自動車事故のことで確認をしていると「それは免責設定しているので、お支払い対象外ですね。契約の始期応当日で〜〜〜」と言われて「???」になってしまったことがありました。
その業界の専門用語は毎日使っているので、自分では「みんな知っている」と思っていたことが案外伝わらないことが多いと考えておくといいですよ。
保険会社の人とは口頭でのやりとりだったので、分からないことを確認できましたが、文章の場合は会話のキャッチボールができないので一方的な印象を相手に与えてしまいます。
専門書を読んでいるのをイメージすると分かりやすいかも知れません。分からない言葉が並んでいると、途中で読む気がなくなってしまいますよね。
相手の常識のレベルが分からない時は、「小学生の子供でも理解できるくらいの内容で書く」と意識してみてください。
何が言いたいのか分かりやすい〜程よい情報量〜
相手に伝わる文章の特徴としては、「何が言いたいのか分かりやすい内容である」という特徴があります。
メールが上手な人とそうでない人の違いの1つに、メールの件名が分かりやすいかどうかで決まります。
会議の連絡も「会議に関して」よりも「会議(◯月◯日)の議題と打ち合わせ内容に関して」の方が分かりやすいですよね。
SNSなどでも、分かりにくい人の文章は、書き手が色々伝えたくて「あれも・これも」と書いているうちに話があちこちに飛んでしまい、結局何が言いたいのか文章を読んでも伝わらなかった・・・なんてことが起こりがちです。
そして、読む人によって印象に残っているパートも異なります。
伝わる文章を書ける人に何を気をつけているかを聞いたら、「あれもこれも書かずに言いたいことは1つにするようにしているよ」と話してくれたことがありました。
相手を思って、たくさん情報を伝えたい気持ちや、一度に連絡を済ませたいこともあるかも知れませんが、相手の受け取れる情報量を意識するのも大事ですよ。
書き手の思いに共感できる・意図が伝わる
何かに挑戦しようと思う時、「自分のようにうまくいかないところから頑張って成功した人の話」を読むと、「私にもできるかも、頑張ろう」など前向きな気持ちになった経験はないでしょうか。
このようにSNSやブログなどの文章を読んで
と感じてもらえる文章の特徴は
・感情が動く場面がある
・参考になる内容が書いてあった
の内容が書かれていることが多いです。
文章の中で、相手に自分が体験した状態を想像ができて、共感できるポイントがあり、それを最後は読み手に自分事としてと捉えてもらい、前向きにさせているから読んだ後の感情がいい方向に向かいます。
逆に、伝わらない文章は、自分に起きたことだけをただ書いて、相手にはその状況が想像できなかったり、なんでその文章を書いているのかが理解できない内容になっています。
仕事のグチや、日々起きた嫌なことだけを書いているとなかなか相手には届かない文章になってしまいますね。
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