文部科学省が発表した令和元年度の国公私立の不登校児童生徒数(小学生・中学生)は、18万人を超えました。学校に在籍する子どもの数は年々減っているというのに、不登校の小学生・中学生の数は7年連続での増加。
NHKの調査によると、不登校だけじゃなく別室登校をする子どもの数や1日の授業で部分的に参加する不登校気味の子どもの数を入れると44万人を超すとも言われています。
うちの子に限って
なんて、言ってられません。
学校に行きたくない
と、どの子が呟いてもおかしくない社会なのです。今記事では、不登校の原因や子どもを導くために親としてできることをご紹介します。
子どもの幸せと親の幸せは密接に繋がっています。この記事を読んだ親御さんの気持ちが軽くなり我が子が不登校だろうとなかろうと、子どもに笑顔で接することのできるきっかけになればと願っています。
目次
不登校とは?
不登校ってどういう状態を指すかご存知ですか?文部科学省では不登校の定義を
年間30日以上欠席した児童生徒のうち、病気や経済的な理由を除き、何らかの心理的、情緒的、身体的、あるいは社会的要因・背景により、児童生徒が登校しないあるいはしたくともできない状況にある者
としています。(文部科学省HPより抜粋)
なので、年間29日以下の欠席であったり、保健室登校であったり、特定の授業だけ参加する場合だったりは、不登校数にカウントされていないのです。
先にご紹介した文部科学省の調査データを見ると不登校の小学生児童や中学生徒数はおよそ18万人(令和元年度)。この数字は、年間30日以上欠席した子が対象です。
で、別室登校の子ども達など不登校気味の子を含めると44万人(NHK調べ)。
多い!!!!!
不登校になる要因は?
文部科学省の発表によりますと不登校の小学生の理由に
・ いじめではない友人関係の問題
・ 学業不振によるもの
が上位に挙げられています。
面白いことにNHKの独自アンケート調査によると、
・ 学校の決まりになじめない
・ いじめがあるから学校に行きたくない
が上位の理由に挙がっています。
文部科学省の調査方法は各学校を通じて調査されたもので、NHKは子どもへのLINEでの直接アンケートの結果でした。
NHKのLINE調査で上位の不登校理由である『教員と子どもの関係やいじめの問題』『学校のきまりや制度になじめないこと』が、学校からの調査では上位に上がっていません。
だからこそ子ども達がリアルに思っていて、でも学校では言い辛いという気持ちが伝わってきますね。
親ができること
子どもの自己肯定感を高める
子育てで1番大切なことって、ズバリ『子どもの自己肯定感を高める』ことなのです。
両親が話し合って意見をすり合わせることも、子どもを交えてこれからどうするか話し合うことも、子どもの甘えたい・遊びたい欲求に応えることも全て大切なことなんですが、何よりも1番大切なのはこの『自己肯定感』を高めることです。
この感情さえあれば学校に行かないという選択をしても、例えば学校以外の別のことにチャレンジしてみたいという気持ちになったりして、学校に行かないから自分は価値がない人間なんだという間違えた思い込みをすることもありません。
義務教育の間は、年齢が上がれば学年も上がります。
小中学生に落第はありませんよ!
『学ぶ』ことは大切ですが、学校に固執しなくてもいいということです。文部科学省も令和元年の通知にて
不登校児童生徒への支援は,『学校に登校する』という結果のみを目標にするのではなく,児童生徒が自らの進路を主体的に捉えて,社会的に自立することを目指す必要がある
と記しているように(文部科学省HPより抜粋)、不登校の小学生・中学生の目標は学校に登校することじゃないのです。学校の出席日数も自宅での学習に通信講座すららなどを利用することで、カウントされるようにもなりました。
こちらが通信講座すららのサイトです。
不登校の小学生だから不幸せというわけでもなく、学校に行っているから幸せというわけでもありません。でも幸せに直結する、その全ての土台となるのが『自己肯定感』なのです。
子どもの自己肯定感の高め方
子育てには自己肯定感が鍵となる・・・けれど、子どもの自己肯定感ってどうやって高めていけばいいのでしょうか。ここからは、この記事を書いた教員の私が実際に我が子へと実践している子どもの自己肯定感の高め方をご紹介します。
ポジティブワードを使う
当サイト(Alive)で記事も書かれているこいけんさんがお子さんと実践されていると聞き、私もその日から我が子と実践しているボジティブワードの掛け合いです。
例えば、
(〇〇子どもの名前)は?
天才!
やれば
できる
ピンチは
チャンス!
魔法の言葉は
ありがとう!
娘が考えた言葉の掛け合いが増えていき、たくさんのオリジナルができました。ふとしたときに娘や息子が、
ピンチはチャンスや
やればできる!
と言ったりして驚かせてくれます。
良いとこノート&ミライデザイン手帳
ノートを1冊用意して、子どもの良いところをひたすら書きます。
転けた弟にハグしてあげて優しい。
毎日、日記をつけていてすごいね。
「いただきます」「ごちそうさま」を毎回手を合わせて言っている。
服のたたみ方が上手いね。
髪の毛が綺麗。
とにかくかわいい♡
本当になんでもいいのです。ふとした嬉しかったことや思うことを、良いことばかりひたすら書き続けます。子どもがいつ読んでもいいし、読みたくなるノートです。
子どもたちのニタニタが止まらなくて、自己肯定感が爆上がりです!
また、ミライラボさんが出されているミライデザイン手帳は子ども達の自己肯定感がアップするような仕掛けや問いかけがされていておすすめです。
ミライデザイン手帳の中身はこれまでに期間限定で何度か無料公開されています。こちらからご確認くださいね。
良いとこポストイット
家の一角にポストイットを貼り付ける区画を作り、そこに子どもの良いところをポストイットに書いて貼り付けます。子どもが親に向けて書いても良いです。
よく目につく場所にそのコーナーを作ることにより、ふとした時に目に飛び込んできて
私っていいとこいっぱい!こんな風に見てもらえてるんだ
と、子どもの心が落ち着きますよ。
寝る前の「今日楽しかったこと、嬉しかったこと」コーナー
寝る前に、「今日楽しかったこと」「今日嬉しかったこと」を話す時間を設けます。
みんなで夕飯揃って食べられて嬉しかったな
とか大きなことでなくていいので、日常の嬉しかったこと楽しかったことを言葉にして伝え合うという時間です。
我が家では、これを毎日していたら5歳の息子も
さぁ、今日の楽しかったことを話そう
と、自ら提案してくれるようになりました。
子どもがデザインした1日を一緒に過ごす
子どもがしたいことを、子どもと一緒にして過ごす日を作ってみましょう。まるまる1日を子どもがデザインして、一緒にお出かけしたりゲームをしたりします。
小学校高学年にもなってきたら、予算〇〇円でとお財布を任せてみるのも手です。子どもにとって楽しい1日をデザインしたり、親が喜びそうなことを入れたりするかもしれません。
我が家で5歳児の息子が1日をデザインした時は、
という、キッズパラダイスな1日を過ごしました。笑
ポイントは自己肯定感を高めるために過ごしている1日だということを忘れないことで、親も子どもと一緒に楽しみましょう。
決して「無駄遣いやわ」や「つまらん1日だったわ」というようなネガティブな言葉かけはしないように。子ども達の成功体験を増やす、親子で一緒に過ごすことができる価値ある1日です。ポジティブワードで1日を過ごしてくださいね。
さいごにメッセージ
子どもたちの人生において学校は大きな役割を担っていますが、全てではありません。10年、20年先から今を見れば、学校に行かないことはあたりまえの選択肢の一つになっている可能性だってあります。アメリカやオーストラリアなどでは、ホームスクーリングという選択肢もすでにあります。
自己肯定感を高めることこそが、これから先どんな世の中になったとしても子ども達がありのままでその子らしく生きていく土台となっていきます。
ママ・パパも一緒に自己肯定感を高めていきましょう♪親が笑っていたら子どもも一緒になって笑顔になりますよ。
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