人に何か伝えるときにうまく伝わらなかったり、理解されないで行き違いが起きてしまうことがありますよね。
そんなとき有効な方法として使えるのが「例え話」と「ストーリーテリング」です。
両方とも相手がイメージをしやすくなる効果があるので、話す時も書く時も使えます。例え話は聞き手と話し手に共通のイメージできるようにするのが主な使い方で、ストーリーテリングは聞き手が相手の話を「自分事」に感じるてもらえるのが特徴です。
ちょっと聞き慣れない「ストーリーテリング」という言葉ですが、うまく使うと自分の話が相手により届きやすくなるんですよ。

実は「ストーリーテリング」を使った文章を読んだことが、ライターになるキッカケでした
そこで、相手の心を掴むことができる「ストーリーテリング」とは何なのか!?と使い方について、全くライターに興味のなかった私がライターになったキッカケを参考に解説させていただきます。
相手の気持ちを掴む方法が分かると、自分の伝えたいことがよりたくさんの人に届くようになりますよ!
目次
「ストーリーテリング」とは何か!?
始めにストーリーテリングとは何かについて見ていきましょう。
ストーリーテリングとは、相手に伝えるときに、伝えたい内容や想い・コンセプトなど、それをイメージできるような体験談やエピソードなどの「物語」を使って説明する手法のことです。
同じような手法に「例え話」がありますが、例え話は「物語」である必要はなく、共通の認識を持つ・頭に同じ絵が描けるようになる補足をすることが目的になります。
ストーリーテリングの場合は、「物語」なので、話を聞いているうちに、聞き手がその話の主人公になったような、一緒に体験をしているような印象を与えることができるのが特徴です。

















子供の頃読んだ「絵本の主人公」になってワクワクしたり、ロールプレイングゲームの主人公をイメージすることに似ていますね
ストーリーテリングをうまく使うとどうなるのか?〜効果〜
では、ストーリーテリングの効果について、「本当に使えるのか?」「実際に効果があるのか??」について見ていきましょう。
この章では、全くライターに興味がなかった私がストーリーテリングの文章を読んで「ライターになろう!」と思った実体験を元に説明をさせていただきますね。
ストーリーテリングに罠ハマった私の話

















約5年前、私は都内でOLとして働いていました
正直大きな不満はないけどワクワクするような毎日でもない、そんな平凡な日々を過ごしながら「このまま会社にいていいのかな〜何か自分のスキルとかつけて1人でも生きていけるものが欲しい」と考えていたところでした。
そんな時、とっていたメルマガで偶然「ライター募集」の文章を見つけます。
メルマガの内容は「さえない営業マンからプロのコピーライターに」という文章から始まっていました。
細かい内容は長いので少し割愛させていただきますが、大まかなストーリーとしては
コピーライティングとか起業の経験なんて全くありません。でも、行動を変えなければ何も変わらないこともうすうす気づいていたので、「えいやっ!」て応募をしたのです。
運良くコピーライティングの試験にも受かって、インターンがスタートしました。そこから1年間のインターンを経て今ではセミナーを開催したり、個人的にお仕事をいただいたりと1年前とは全然違う世界に生きています。
時間と場所に制限がないこともすごく嬉しいのですが、やっぱり書いた文章が色んな人から反応をもらえることが1番嬉しいんですよね!
とはいいつつも、ちゃんとプライベートも充実していて、毎日が楽しいです。
きっとあなたの人生も変わるはずです。
と、こんな内容でした。
この文章を読んだ時、「そんなうまい話があるわけない」と思うと同時に、その人の人生ストーリーがまさに今の自分と似ていて

















普通のサラリーマンが変われたなら私も変われるかも!?私もとりあえず「えいやっ」で送ってみたら1年後人生が大きく変わっているんじゃない!?
と、文章を読んで、勝手に1年後の会社を辞めてライターになった自分を想像しニヤニヤが止まりませんでした。
と読んだ文章の影響を受けて、その後すぐに、ライターに応募しました。

















私もこの人みたいに、ライターで成功して人生変えて楽しもう!!!
その後、私もストーリーの主人公のようにインターン生に合格し、「これで1年後には自由の身」と思いましたが、人生そんなに甘くはありません(汗)。ライターになれば人生変わると思って、自由が向こうから来るのを待っていましたが、やはり自分で動き続けることが大切だということを学びました。
ただ、このストーリーと出会ったおかげで「ライター」を目指し、その後会社を辞め、今ではメディアの編集長をさせていただいているので、「ストーリー」にはそこまで人を動かす力があるということです!
では、私の行動からストーリーテリングの効果は何なのかをみていきましょう!
効果1:共感を得やすい
私が文章を読んで「私もライターを目指そう!」「スキルをつけて自由になれるかもしれない!」とライター募集の行動に移せたのは、届いた文章に自分を重ねたからです。

















「仕事が辛い」「コピーライターの経験がない」など自分との共通点がたくさんありました
このように、ストーリーの効果としては、書いてある内容に自分の気持ちを乗せやすく、相手の状況と自分の状況の共通点を見つけて、「自分事」として捉えられるところです。

















辛い状態から頑張る主人公の姿が自分と重なっているような気持ちになりますよね
書いてある内容の細かい設定は違えど、
・その時の気持ち
・何か行動してみよう
などストーリーの状況や気持ちがわかると、読み手が自然と「自分と似ている点」を探して感情移入(共感)していきます。
ストーリーの主人公が頑張れば自分も同じような気持ちになりますし、失敗すれば同じように「ダメかもしれない」と感情が動くで、読者にどうなって欲しいかにもよりますが、前向きな気持ちになれる話をできるといいですね。
効果2:ゴールがイメージできる〜信用される〜
私がライターに応募したもう1つの理由は、「ライターの経験がない」そんな状態から、「仕事もプライベートも充実している」ストーリーの主人公の結果を知ったからです。

















ライターになれば、私も今の「仕事もプライベートもそこそこ」から「仕事もプライベートも充実している」状態に変われる!
そう想像しました。まだライターインターンに合格もしていないうちから、もう自分の未来を描いている状態です。
ストーリーテリングの力は、読者がまだ体験したことのないことを体験したように感じ、自分の成功イメージがしやすくなるところにあります。

















まさに、私がまだ始めてもいないライターになって、自由に生活している自分を妄想している状態ですね
ストーリーを読むことで読者が「こうなれるかも!」と未来が見える・ゴールをどんどん想像していきます。
人は想像できないことに対しては拒否反応を示す傾向があります。「できるかも」という気持ちになるということは、文章に対して・書き手に対して前向きに考えている・信用・信頼されている状態ともいえます。
効果3:相手を前向きにした状態で次の行動に進ませることができる
今回、紹介した私が読んだ「ストーリーテリングの文章」のゴールは、ライターになる仲間を集めることでした。
その文章が意図したように、私はライター募集に応募します。その時すでに、
・文章に共感
・主人公を信頼
・相手へのリスペクト
など自然と相手の想いなどを共有することができていました。

















可能なら、このライターになった人に会って、色々聞きたい!
ストーリーを使うことで、まだ会ったことのない相手とも信頼関係が作れます。また、文章を通じて心が開かれることで、相手を信用し、お互いに前向きに考えることができます。

















気がついたら気持ちが動いていて行動に移していた!という状態です
今回は文章でしたが、これが相手と対面で話す・視覚的要素が加わる(動画)だと、もっと情報量が多くなるので、信頼につながりやすくなりますよ。
まとめると、ストーリーを使うことで、
・成功の擬似体験
・気持ちを前向きにさせる
など、相手に前向きに考えるキッカケだったり、行動してもらいやすくなります。普段の会話やプレゼンテーション、仕事の交渉などでも使える方法ですね。
ストーリーテリングの作り方とポイント
では、実際に「自分でもストーリーテリングを使いたい」という場合どうやって作って行ったらいいのかポイントを説明していきますね。
感情の曲線を意識しよう
まず大切なのは、相手の感情を揺さぶることです。
私が「自分もライターになれるかも!」「自分もやってみよう!」感じたのは文章の流れが、
・何かにチャレンジをする
・努力をする
・うまくいく
とストーリーを読んでいる中で、自分の感情も段階を追ってプラスに変わっていったからです。
そう聞かれて思い浮かべるものは、きっと感情が動いたのも(起承転結)の話がほとんどだと思います。
それは、私たちが物語を読んでいて「一緒に頑張っている体験ができる」「主人公になった気持ちになれる」ものが好きだからとも言えます。
うまくいかなかった所から頑張って一発逆転で成功する・幸せになるストーリーを好きな人が多いのはこのためですね。

















ストーリーの主人公が頑張っている姿を自分に投影させているとも言えます
ストーリーテリングを活かす書き方にするのであれば、
・成功体験を分かち合う
・自分の気持ちを文章に書く
ようにしてみましょう。
みんなが知っているシンデレラの話のように、
・お父さんが亡くなり継母にいじめられていた(マイナス)
・舞踏会に参加して王子様に出会う(プラス)
・魔法が解けて元の生活に戻る(マイナス)
・王子様に出会って幸せになる(プラス)
と曲線が何度かあり、相手の心を揺さぶり最後は希望を持って終われるような話だと、読んだ後に相手が前向きになれます。
読んだ後にどういう感情になって欲しいかもイメージしてストーリー構成をするといいですね。
イメージしやすい内容にしよう
ストーリーを書くうえで気をつけなければいけないのが、相手がその状態をイメージできないものにしないということです。

















私が「ライターになる文章」に共感したのは、「会社がつまらない」という状態が簡単にイメージできたからです
そのため、
・理解できない状況
・登場人物が多い
・状況説明が多い
と感情を乗せる前に、理解することが難しく読まれない内容になってしまいます。できるだけ読者もイメージがしやすいストーリーを選んで、説明をたくさんしなくても読み進められるようにしましょう。
例えば、
・就活
・学校
・受験
・恋愛
などの話だとみんなも体験したことがあるので分かりやすいですよね。
もし、特殊な状況や登場人物が多くなってしまう場合は、できるだけ関係を簡単に説明する・会話調にしてみるなど、相手がその状況や人間関係をイメージできる工夫をしてみてください。
ついつい伝える側は「正確に伝える」「正しい内容」に意識してしまいがちですが、大切なのはストーリーで相手の気持ちを掴む(自分事)にしてもらえるか!?になりますよ。

















あまりにも説明が長かったり、状況が理解できないと、ストーリーの強みである「共感」「共有」「自分事」の力が発揮されない状態になります
胡散臭くならないように
ストーリーを書くときのポイントとしては、話を誇張しすぎて胡散臭くならないようにする事です。
もし、今回私が読んだストーリーが「東大生がライティングの勉強をしたら1年後に年収3000万円になりました」という内容だったら、

















私には全く関係のないことだな〜
と文章を読み飛ばしていたことでしょう。
そのため、読者にとってあまりにも
・大袈裟にしすぎる
・脚色がすごい
・「こんなことあるわけない」と感じる
ような場合は、相手がストーリーの中に自分を置くことができなくなるため、どこか覚めた印象を持ってしまう可能性が高いです。

















マンガとか映像など視覚的要素が強いと、感情が入りやすいですが、「文字」だと相手のイマジネーションが必要なので、温度差が出てきてしまいますね
「声」の場合は、その人が「場の空気」をどう作れるかによるので話し上手なのであれば違和感をなくせることもあります。
内容や情報量に関しては、自分の伝え方と読む相手の状況(生活・経験)も考慮した上で選ぶ・作ることで共感が生まれやすいですよ。
まとめ
ストーリーテリングの効果について解説させていただきましたが、「物語」「ストーリー」は相手にまだ体験していないことをイメージしてもらいやすくする方法の1つです。
今あなたが何かに努力しているのであれば、それもストーリーになり、これから頑張る誰かの後押しになる可能性だって十分あります。
ストーリーテリングの力を使って、あなたのメッセージや想いがたくさんの人に届きますように^^
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