「ハイボールはお好きですか?」の有名なCMは誰もが1度は目にした事がありますよね。10年ほど前からハイボールブームが来て、今では誰もが知っているメジャーな飲み物の一つになりました。
「とりあえず生!」と居酒屋さんなどでビールを頼む人たちも、近年では健康志向の風潮からなのか1杯目から糖質の低いハイボールを頼む人たちが増えてきていますよね。
ハイボールとは、ウイスキーを炭酸水で割って飲むのが一般的ですが、最近では焼酎や泡盛なども炭酸水で割って飲む楽しみ方が広まりつつあり、私自身も焼酎を飲むときは水割りよりも炭酸割りで飲む方が多いです。
そして実は「日本酒」も炭酸水で割って飲む「日本酒ハイボール」という新しい飲み方が日本酒ファンの間で密かに話題になっているんですよ。
唎酒師でもあり無類のお酒好きの私も、初めて日本酒ハイボールを飲んだ時は美味しさの感動で「これハマる〜♡!!」と叫んだくらい!笑
この記事では唎酒師の私がオススメする美味しい日本酒ハイボールの作り方や、実際作ってみて美味しかった日本酒の紹介、日本酒ハイボールとの食事の合わせ方などをお伝えしていきますので、参考にしてみてくださいね。
目次
日本酒を炭酸水で割るメリット・デメリット
私はお酒を飲まない日は年間で10日くらいしかないくらい生粋のお酒好きで、その中でも日本酒は数年前にハマり始めたのですが、知れば知るほど奥深い魅力があり「もっと日本酒の事を学びたい!」という思いから“唎酒師(ききざけし)”という資格を取得しました。
※唎酒師とは→日本酒に関する資格で最もポピュラーなもので、日本酒に関する知識だけでなくテイスティングの試験もあり、主に、飲食店に従事している方や酒類の小売り・卸売りの事業者が取得する資格。
また、大好きな日本酒のことをもっと学びたい!という思いから、日本酒のペアリングで有名な麻布十番の日本酒バーで実際に働きながら日本酒の知識を深めてきました。
そんな唎酒師の私が本気でオススメする日本酒ハイボールですが、そもそも何の為に日本酒を炭酸水で割るのかというと、単刀直入に“飲みやすさや爽快感が断然UPする”から。
日本酒だけでなくウイスキーや焼酎も炭酸水で割る事によりアルコール度数が下がり、「ストレートで飲むのは苦手だな…」という人も炭酸水のシュワシュワのおかげで喉越しもよくなりとっても飲みやすくなるんですよ!
日本酒の平均アルコール度数は14〜16度でワインに比べると若干高く、高いものだと20度くらいなのでアルコールに弱い方にはどうしても「飲みにくい」「二日酔いしそう」と懸念されがちな日本酒・・・
しかし、炭酸水で割る事によりアルコール度数を半分に抑えられるうえ、とても飲みやすくなるので日本酒が苦手な人でも飲めてしまうのが「日本酒ハイボール」の最大の魅力ポイント!
デメリットとしては炭酸水の割合を多くしてしまうと、日本酒の旨みや華やかな香りなどが薄れてしまうのと、アルコール度数がもともと低め(10度以下)の日本酒などは炭酸割にはあまり向いていないのでオススメしません。
そしてまだまだ日本酒ハイボールの認知度は低いので、「日本酒を炭酸水で割るなんて邪道だ!」という人たちもいるでしょう(笑)けれど私は自信をもって言えます!
「お酒の飲み方は個人の自由♡」
実際にワインやビールもジュースなどで割ってカクテルにしたりしていますし、お酒の消費量をあげるという事は酒蔵さん・米農家さん・酒販店さん・飲食店・そして国にとって嬉しいことなんですよね。
日本酒に対して苦手意識がある人でも、日本酒ハイボールは炭酸のシュワシュワ効果で飲みやすくなるのでオススメ!
日本酒ハイボールにオススメの日本酒
ではどのような日本酒が日本酒ハイボールに向いているかといいますと、正直ソーダ割りが合わない日本酒はないんですよね。(笑)でもそれですと、日本酒ハイボールを自宅で飲む時に迷ってしまうと思うので初めて日本酒ハイボール飲む人たちの為にわかりやすい選定方法をお伝えします。
日本酒のラベルには様々な表記がしてあるのですが、「純米酒」・「純米吟醸酒」・「吟醸酒」・「純米大吟醸酒」「大吟醸酒」などという文字は割とどの日本酒にも表記してあります。
簡単に説明しますと純米大吟醸というお酒は比較的雑味が少なくスッキリしているお酒が多いのが特徴です。なので日本酒があまり得意でない人はまずは「純米大吟醸酒」や「大吟醸酒」から、日本酒は好きだけどハイボールにするのは初めてという人は比較的しっかりした米の旨みを感じられる「純米酒」から試すのがオススメです。
コンビニやスーパーに置いてあり、手軽に自宅で飲める日本酒でオススメ3種はこちら。
『白鶴(はくつる) 大吟醸』from兵庫県
華やかな香りと淡麗な味わいの大吟醸酒です。
どんな料理とも相性のよいお酒なので炭酸割りにしてもGOOD!
出展元:http://www.hakutsuru.co.jp/dai-ginjo/
『浦霞(うらかすみ) 純米酒』from宮城県
米の旨みが存分に生きた、すっきりとバランスのよい味わいで炭酸割りにすることでより飲み心地が爽快になります。
出展元:http://www.urakasumi.com/items/2014/07/post-1.html
『末廣(すえひろ) 山廃純米』from福島県
濃厚でしっかりとしたお米の味わいと酸味が印象的なお酒です。爽やかさもほしいけどしっかりとした旨味もほしい人はこの炭酸割りがおすすめ。
出展元:https://www.sake-suehiro.jp/top.html
ちなみに辛口な日本酒を炭酸水で割るとより軽快な飲み口になるし、甘みが強い日本酒が苦手な人も炭酸水効果でキレがよくなるので飲みやすくなりますよ。
余談ですが、日本酒は製造過程で出来上がった“原酒”に水を加水してアルコール度数の調整をしています。(水で調整をしていないものは原酒として出荷される)
なので炭酸水で割って自分が飲みやすい濃さにして飲むというのも、理にかなっているのかな?と個人的には思うんですよね(^^)
自宅で美味しく日本酒ハイボールをつくるコツ
さて、ここからは自宅でも美味しい日本酒ハイボールが飲める、簡単な作り方をご紹介しますね。
たったこの3ステップで美味しい日本酒ハイボールの完成です!
使う炭酸水は「強炭酸」がおすすめ!コンビニやスーパーなどでも売ってますよ。
ちなみにここからは私の好みですが、日本酒ハイボールにレモンを絞るとより爽快感が増してレモンサワーのようにぐいぐい飲めちゃいます。
レモンの他にもライムを絞ったり、炭酸水ではなくジンジャーエールで割ってみてもまた違う美味しさを味わえるのも楽しみの一つですね。
また、日本酒ハイボールを作る際にこれはやってはいけない!というのは特にはないのですが、炭酸が抜けた炭酸水を使ったり混ぜすぎたりすると美味しさが半減してしまうのでご注意を。
飲食店でも日本酒ハイボールは飲めるのか
日本酒ハイボールは飲食店でも飲めるのか?というと・・・残念ながら日本酒ハイボールというメニューで提供しているお店はほとんどありません。
ですがそこまでお堅いお店でなければ、普通に日本酒をオーダーして別で炭酸水を頼んで自分で日本酒ハイボールをつくってしまうのが良いです!(カットレモンも忘れずに♡)
カジュアルなお店や店主のこだわりが強くないお店であれば嫌な顔はされないはず⁈笑
日本酒の種類が多いお店であれば、いろんな味わいの日本酒ハイボールが楽しめるから楽しいですよ(^^)
割とメジャーで飲食店に多く見られる日本酒でおすすめは・・・
“楯野川 純米大吟醸” from山形県
優しい味わいでストレートで飲んでもとても飲みやすいお酒なのでハイボールにするとより飲みやすくなります。
個人的に一押しのオススメな日本酒は・・・
“寒菊 オーシャン99” from千葉県
ハイボールにしてレモンを絞るとまさにレモンサワー!!最高においしいですよ!
また、持ち込みが自由なお店だと日本酒ハイボールを気兼ねなく楽しめるのでオススメです。
日本酒ハイボールに合わせると美味しい食事
日本酒といえばお寿司や和食と合わせたり、最近では有名なフレンチやイタリアンのお店でも日本酒が提供されるお店が増えてきました。
では日本酒ハイボールはどのような料理に合わせやすいかというと・・・唐揚げや餃子、焼き鳥、焼肉など幅広く合わせることができます。
日本酒単体で飲むよりも炭酸水で割る事によって爽やかさが増すので、揚げ物やジューシーなお肉料理などと合わせて飲むと口の中の脂身を流してくれるんですよ。
また、女性が大好きなオイスターバーでも個人的には白ワインよりも日本酒の方が生牡蠣には合うと思うので日本酒ハイボールもGood!
他にもしっかりとした旨みがある日本酒のハイボールですと、中華料理のような濃いめの味付けにも負けないのでエビチリ・チンジャオロース・麻婆豆腐などと-合わせて飲んでも美味しいですよ。
反対に繊細な味付けの食事だと、炭酸の強さが素材の味を消してしまう可能性があるのであまり向いていません。
日本酒は実はどの料理にも合わせやすい素晴らしいお酒なんですよ〜!
まとめ
今回は日本酒ハイボールという新しい形の飲み方にスポットを当ててご紹介させていただきました。
日本酒と聞いて、「苦手だなぁ」とか「悪酔いしそうなお酒」と連想してしまう人も少なくないかと思いますが、日本酒ハイボールという飲みやすさや体への負担を少なくした飲み方もあるということを知っていただけたら嬉しいです。
日本という国はとても食に恵まれた豊かな国ですよね。北は北海道、南は沖縄まで同じ日本なのにその土地によって様々な郷土料理があり地酒があります。
美味しいお酒は美味しい料理をより引き立てる感動を知ってからは、私はより日本酒が好きになりました。
今や日本酒の海外への輸出量も増え、外国の方たちからも注目を浴びている日本が誇るべき日本酒。ハイボールのように今後多くの人に愛されて飲んでもらえる為にも、日本酒ハイボールが日本酒業界のパイオニアとして拡大してくれたら嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今宵は日本酒ハイボールで乾杯(^^)!
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