色んなことを体験すると、本当にやりたいことなのに自分の気持ちを見て見ぬふりをして行動できないとき、ありますよね。やりたいことをみつけるために行動をしたいときも、同じようになかなか行動できないときがあります。
学校の宿題や会社の仕事と違い期限や強制力がないので、ついつい先延ばしにしてしまったり、夢への思いが強いほど怖さを感じて行動できない人になってしまったりもします。
実は私は最近、行動できない人になって3カ月も止まっていました。やりたいことなのに、行動できず「本当にできるかな?」「私で大丈夫かな?」という思いと「でもチャレンジしたい」「変わりたい」という気持ちの中、考え込んでしまう状態が続きます。
でも、最後は「ダメでもしょうがない。やってみよう」と行動したことでやりたいことのチャンスを掴むことができました。
上手くいかない時は、私が行動できない間にチャンスを掴んだ人はどんどん進んでいるのを見て「羨ましいなぁ」と落ち込んでいました。
そこで、なぜ行動できないのかを調べて仕組みを知り行動できる方法を試しました。ここでは、行動できない理由とそこから具体的にどうすれば行動できるようになるかをご紹介します。
やりたいことがあるのに行動できない人や夢への一歩を踏み出したい人は、ぜひ最後まで読んでくださいね。
行動できないのは、なぜ?
やりたいことなのに行動できない仕組みを2つご紹介します。行動できない仕組みがわかると対策しやすくなりますので、まずは原因や仕組みを知るところから始めましょう。
行動できないのは、危険回避する習性から
人間も含めた生き物というのは、危険を回避する習性があります。なぜ危険を回避するかというと「長く生きるため」です。
例えば、原始時代に狩りに行く人と洞窟の中でじーっと動かない人のどちらが長生きするかを比べてみると、じーっと動かない人の方が長生きできます。つまり私たちは、危険を回避して生き延びてきたご先祖様の習性が刻み込まれているのです。
危険を回避する具体的な行動としては『同じことを繰り返す』というのがあります。
家から駅までの道のりなどの通勤や通学の道は無意識に同じ道を通っていないでしょうか。同じ時間の電車、同じ車両、車内で立つ位置も同じという人も多いですよね。このように人間も無意識に同じことを繰り返すことを選択しているのです。
いつも同じ状態だと「つまらない」と感じる時もありますが「安心感」を強く感じる人も多いですよね。
行動できないのは、いつもと違う行動をするので危険だと感じる本能がストップをかけているだけなのです。「本当はやりたいことがある」のに行動できない人は、「チャレンジして自分を変える=不安」と感じてしまい、変わらない毎日を選んでいる可能性がありますよ。
行動できないのは、欲求が育っていないから
先ほどは生き物としての習性が原因で行動できない状態になるというのを書きましたが、ここでは心理学から行動できない仕組みを解説します。
これは『マズローの5段階欲求』というアメリカの心理学者アブラハム・マズローが考案したものです。5段階はピラミッド型をイメージしていただき、土台にあたる一番下が1段目、ピラミッドの頂上にあたる部分が5段目です。5段階をまとめて解説しますね。
1段目:生理的欲求・・・食事、睡眠、排泄など生きていくための欲求
2段目:安全欲求・・・安心で安全な暮らしがしたい欲求
3段目:社会的欲求・・・集団に所属したい、仲間が欲しいという欲求
4段目:承認欲求・・・認められたい、尊敬されたいという欲求
5段目:自己実現欲求・・・自分らしく生きたい、自分の能力を発揮したい欲求
5段階欲求の1段目から欲求を満たして成長させていくと行動できるようになります。例えば、美味しそうな料理がテーブルに並んでいてもお腹が空いていなければ食べるという行動はできませんよね。お腹が空いたという欲求が成長することで、食べるという行動ができるようになります。
自分がやりたいことなのに行動できないという状態は、自己実現欲求が成長していないように見えますが、実はその下の承認欲求・社会的欲求さらに下の安全欲求が満たされおらず成長できていない状態です。
ポイントは、1段目の欲求から順番に満たして成長させていくことです。ピラミッド型なので、どこかを飛ばして先に進むことや下の段が小さいのに上に乗せるものが大きいとバランスが崩れて倒れてします。
行動できないメリットとデメリット
行動できないと聞くとデメリットしかないように感じますが、実はメリットも多いのです。
無意識にメリットを選択していることもありますので、どんなメリット・デメリットがあるのか考えてみましょう。まずは、デメリットについて紹介します。
行動できないデメリット
・同じことを繰り返しマンネリ化する
・世界が広がらない
・本当に欲しいものが手に入らない
・できない自分を責めてしまう
行動できないと悩んでいる人の多くは、このデメリットを感じています。何度も挑戦しては行動できないというのを繰り返していると、ますます自分を責めてしまい自己嫌悪に陥ってしまいますよね。
次に行動できないメリットです。行動できないメリットを考えることはあまりないかもしれませんが、ここを確認することで意外なことが見えてきます。
行動できないメリット
・失敗しない
・同じことを繰り返すので安心できる
・お金が減らない(料金のかかる講座やセミナーなどに参加したい場合)
・夢のままで持ち続けることができる
格好悪い自分や弱い自分というのは、隠したいところですよね。周りの人に見せたくないだけでなく、自分自身が一番見たくない姿でもあります。
「夢のままで持ち続けることができる」というのは、行動して失敗したときに「夢が叶わなかった」という現実に直面するのはとても怖いことです。そのため本当にやりたいことほど行動できないと感じている人も多いです。
私が行動できない(チャレンジできない)正体もまさにこの「夢への道が閉ざされる」ことへの恐怖でした。
メリットとデメリットを書いて並べてみると自分がどちらを選択していたのかに気がつくことができます。選択肢が見える化されることで、自分が本当に選択したいものはどちらなのか改めて考えることもできますし、心の整理もされますのでぜひ書き出してみてくださいね。
自分がやりたいことを行動できるようになる5つのステップ
ここから行動できるようになる具体的な方法をご紹介します。マズローの5段階欲求でも下から順番に欲を成長させていくことがポイントとお伝えしましたが、この5つのステップもマズローの5段階欲求の考え方を取り入れている部分がありますので、ステップ1から順番に確認してみてくださいね。
ステップ①:まずは心と体の健康チェック
体の調子が悪かったり睡眠不足だったり、心身ともに健康じゃないとなかなか行動できません。まずは動ける体と気持ちが大切です。行動できない原因は、心に余裕がなかったり、寝不足だったりすることも多いものです。まずは心と体の健康状態を確認してみてください。
元気になると体の中にエネルギーが満ちます。夢を実現している人は、エネルギーが溢れていますよね。まずは行動するために自分の身体と心にいっぱいエネルギーをためるところからスタートです。
ステップ②:自分にとって安心・安全な場所にいることを確認
ステップ1で疲れていたら休みましょうとお伝えしましたが、心と体を休ませるのに『安心・安全な場所』というのは大切です。具体的に紹介しますね。
・安心して一緒に居られる家族がいる
・一人でのんびりすることができる
・安心を感じるためにルーティンを作る
危険回避をする習性のところで書きましたが「同じことを繰り返す」というのは安心・安全を感じることに繋がります。そのため、同じことを繰り返す「ルーティン」をもっておくのも良いです。
同じことを繰り返してばかりの冒険しない人生を悪く感じてしまうこともあるかもしれませんが、これは自分の気持ちを整えるには有効な方法ですので試してみてくださいね。
ステップ③:自分をいたわる
よく「自己肯定をしましょう」や「自分を褒めましょう」と聞きますが、自己肯定や褒める行為というのは何かができた時にするので、行動できない状態でいる時にはなかなかできません。そこで、ハードルを低くして『いたわる』ことから始めることをおすすめします。
「できた」ではなく「やったこと・やっていること・やろうとしていること」を数えて自分をいたわります。自分のやったことにフォーカスを当てることで、「ない自分」から「ある自分」に変わります。
それでも自分に厳しくなってしまう人は、自分を自分の親友のように扱ってみてください。親友が「行動できないんだよね」と相談してきた時にあなたが親友にかける言葉をイメージして、自分に言葉をかけてあげてくださいね。
ステップ④:やりたいことに意識を向けよう
自分を受け入れられるようになったら、本当は自分がどんなことをやりたいのかまず自分に聞いてみましょう。
周りの目を気にしたり、できる・できないで考えてしまっているとなかなか「本当にやりたいこと」がみつかりません。枠を取り払って自分に聞くと意外な答えが出てきたりします。具体的な質問をいくつか紹介しますね。
「嫉妬を感じるとき」や「親から叱られたこと」というのは、一見するとやりたいことに繋がらない気がしますが、本当にやりたいことが隠れていることがあります。
嫉妬を感じるのは自分がやりたいことをやっている人を見るから感じますし、親から叱られたことというのはそれほど夢中になったことだけど親から蓋をされてしまったことだったりします。
自分に意識を向けることで、改めて「本当にやりたいこと」が見えてきます。やりたいことが見えてきたら、いよいよ行動に移しましょう。
ステップ⑤:行動しよう
ポイントは、大きな一歩ではなくスモールステップよりもっと小さなベイビーステップから始めることです。ベイビーステップをして怖くなったらステップ2の安心・安全の場所に戻り、そして小さな行動をできた自分をいたわりましょう。
これを繰り返すことで、ちょっとずつ行動できる自分になっていきます。小さな行動の積み重ねが大きな一歩になるのです。
夢への道は一つではありませんし、失敗しても変わらずに自分を受け入れてくれる場所はあります。大切なのは結果ではなく、行動できたということです。
まずは、行動できた自分をいたわりましょう。また疲れて行動できなくなったら、ステップ1から順番に満たしていき、今度は別の道を進むというのを繰り返していけば必ず夢への道に繋がります。
ステップ1から順番に確認していくことで、行動できるようになります。ステップ1から3をたくさん満たすほど行動できる一歩も動きやすくなりますので、一つつずつ順番にやっていきましょう。
ステップ2:自分にとって安心・安全な場所にいることを確認
ステップ3:自分をいたわる
ステップ4:やりたいことに意識を向けよう
ステップ5:行動しよう
それでも行動できない時はどうする?
ステップ1から満たしてもやっぱり行動できない時に、もう一つ心の満たし方と今すぐできることをお伝えしますね。
自分は一人じゃないことを感じる
危険回避する習性のところで『長く生きるために危険回避をする』と書きましたが、生き物は長く生きるために様々な習性をもっています。その1つが「群れをつくる」ということです。なぜ群れをつくることが生きるための行動なのか説明しますね。
生き物を観察すると気がつきますが、群れでいることは自分の身を守るためにとても大切なことです。群れから離れてしまうと敵に襲われたりするので、群れに属すことが『長く生きること』に繋がります。そのため群れに属したいというのは、とても自然なことなのです。
これはただ人ごみに紛れるということではなく、繋がりを感じるということが大切です。繋がりを感じるポイントは『共通点をみつけること』です。
学校のクラスや会社の人たちといても孤独を感じてしまうことがあります。このようにただ人の中に居るだけでは繋がりを感じることは難しいです。そこに、例えば同じスポーツの趣味があったり、同じ出身地だったりすることで一気に仲良くなったりしますよね。
このように人と自分の共通点をみつけることで自分は一人じゃないと感じることができます。まずは、共通点探しをして仲間づくりから始めるのもお勧めです。
姿勢を正して深呼吸をする
今すぐできることのご紹介です。それは姿勢を正すことです。正しい姿勢は、呼吸が深くなり血の巡りもよくなるので自然と心が前向きになります。正しい姿勢のポイントは2つ。
・頭の頂点から糸でつるされているようなイメージをして身体を真っすぐにする(顎は軽く引く)
この姿勢で3回でもかまいません、できたら7回深呼吸しましょう。心と体の元気がなくなると背中や肩が内側に丸くなります。
視線も下向きになっていることが多いので、意識して姿勢を正して顔を前に向けて深呼吸をしてみてください。体の隅々まで酸素が行きわたり、体も心もちょっとラクになりますよ。
まとめ
行動できないと自分を否定してしまったりしますが、実は「何かやりたい」と思うことは「何もやりたいことがない」状態よりも素晴らしいことです。行動できないと自分を責める必要はありません。今行動できている人たちも、たくさん悩み、時には止まったりしながら進んでいるのです。
行動していくとより大きな夢を描くことができるようになり、その時は一人ではなく仲間と一緒に行動していくことで、大きな夢も叶えていけるようになります。ぜひ、行動できるまでの過程も楽しみながら夢への一歩を行動してみてくださいね!
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